目次
ロードバイクのシフトワイヤーの寿命②大体どのくらいで寿命になるのか
ロードバイクのシフトワイヤーの寿命①はじめに
このブログはロードバイクに乗り始めて日が浅い方にご覧いただくことも想定しておりますので、まずはシフトワイヤーについて簡単な解説を。
歴が長い方にとってはご存知の内容だと思いますので、読み飛ばしてください。
ロードバイクの変速、シフトレバーをクリックすると変速機が動いて段が切り替わります。これはシフトレバーから変速機の間にワイヤーが張られており、シフトレバーの操作によってワイヤーを巻き上げ、あるいは開放することで変速機を動かしています。
近年はワイヤー式ではない、電子的にシフトレバーから変速機に指令を送って変速機を動かすシステムが主流となってきていますが、未だワイヤー式の変速機をお使いの方も多いでしょう。
比較的低価格なロードバイクは基本的にワイヤー式のため、初心者の方が手に取る一台目のロードバイクも多くはワイヤー式の変速機を採用しているものと思います。
電動変速であればこの記事の内容は関係ない話ですが、ワイヤー式の変速の場合、ワイヤーの寿命を考慮する必要があります。
この記事では、ワイヤーの寿命について、解説していきます。
ロードバイクのシフトワイヤーの寿命②大体どのくらいで寿命になるのか
これは乗り方による部分もあると思います。当然といえば当然のことですが、変速回数が多いほど寿命は早く訪れます。
しょっちゅうストップアンドゴーを繰り返すような街なかをメインで走られている方や、筆者のようにヒルクライムをメインにしていて勾配の変化に応じて細かく変速を行う方は、割と早く寿命が来るものと思います。
一方で、ひらけた平地を淡々と、変速をそれほど行わずに走るような走り方がメインの方であれば、寿命は長いものと思います。
前述のとおりヒルクライムをメインにする筆者の場合、リアのシフトワイヤーは概ね4000km〜5000kmくらいで寿命を迎えることが多いです。
ロードバイクのシフトワイヤーの寿命③寿命寸前の兆候
シフトワイヤーの寿命が近くなってくると、変速が決まりにくくなります。
傾向としてはシフトダウン(リアの場合)が決まりにくくなることが多いです。
最初はワイヤーアジャスターでの調整で直りますが、何度か変速不調を繰り返すと、幾らワイヤーアジャスターで調整しても変速が決まらない時が訪れます。
こうなると、寿命寸前です。
ここで大事なのは、「おかしい」ことに気づくことです。
他に変速不調を疑う要因としてはディレイラーハンガーの曲がり、ホイールが真っ直ぐセットされていない等ありますが、それらをひとつひとつ検証した上でアジャスターによる調整を行っても直らない場合はワイヤーの寿命を疑う必要があります。
さらに大事なのは、この後は極力変速をいじらないことです。
別の自転車、徒歩、車等を用いて、可能な限りその自転車を使わずにワイヤーを買いに出かけましょう。
変速調整も、決まらないのがわかった時点で速やかに中止しましょう。
この状態に陥ったときは既に切れる寸前なので、レバー操作を不用意に行うと、切れます。ブチブチ…と嫌な音を立てて…。
▲半ば切れかかっているものの、切れる寸前で気づいて無事外せた例です。
現行のワイヤー内装式STIレバーはレバーの内側でワイヤーを90度曲げるため、そこに負荷が集中してしまう…ようです。
ロードバイクのシフトワイヤーの寿命④切ってしまったとき
切ってしまった場合、多くはSTIレバーの中にワイヤーの切れかす(タイコ部分)が残ってしまった状態になります。この場合、ワイヤー交換を行う前にSTIレバー内部に残ったワイヤーを取り出さなければなりません。
STIレバーを傷だらけにしてしまうことと思いますが、STIレバーにマイナスドライバーなどを突っ込んでワイヤーの切片を掻き出すことが可能な場合もあります。
また、STIレバーを分解する勇気があれば、分解してワイヤーを除去することも出来ます(あまり褒められた話ではありませんが、筆者はレバーを分解してワイヤーを除去した経験があります。とても面倒なので二度とやりたくありません…)。レバー下腹部側のネジ止めされたパーツを外すと変速機構がむき出しになるので、切片を多少取り出しやすくなります。
ただ、筆者としては自転車屋さんに持ち込むことをお勧めします。
なお、ご自身で作業される場合、可能な限り部屋の中では行わないことをおすすめします。
既に切れてしまったワイヤーを掻き出す過程でワイヤーの一本一本が床に飛ぶことがあり、そうすると不意に足裏に刺さってとても痛い思いをすることになります。
ロードバイクのシフトワイヤーの寿命⑤切る前に交換を!
大事なのは、「切らないこと」です。切ってしまうととても大変なので、切る前に気づいて交換できるように、気をつけるとよいです。筆者は切った経験が複数回あるので、人のことはあまり言えないのですが…。
春になって暖かくなってきて、冬の間眠っていた自転車を引っ張り出してきた方も多いかと思いますが、本格的に乗る前に是非一度、ワイヤーの具合を確認してみてください。