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エスケープR3の、型落ちは買い?2022年モデルと2023年モデルの違いを詳細解説!

GIANTの人気クロスバイク「エスケープR3」。2023年モデルがリリースされていますが、2022年モデルとの差はどのようなところにあるのでしょうか。

この記事では、両者を比較解説し、どちらが「買い」かを考察します。

目次

はじめに:自転車のモデルチェンジ

エスケープR3の2022年モデル・2023年モデルを比較①お値段

エスケープR3の2022年モデル・2023年モデルを比較②フレーム

エスケープR3の2022年モデル・2023年モデルを比較③フレーム以外

エスケープR3の2022年モデル・2023年モデルを比較④結局「買い」なのはどちらか

番外編「エスケープR3 MS」と無印エスケープR3

 

はじめに:自転車のモデルチェンジ

自転車のモデルチェンジは、メーカーにもよりますが、年ごとに行われる事が比較的多いです。

エスケープR3をリリースしているGIANTも、各モデルは毎年モデルチェンジが行われます。

毎年モデルチェンジを行うようなメーカーであっても、勿論、各モデルを毎年いちから再設計している訳ではありません

このため、ひとくちにモデルチェンジと言っても、基本設計から見直すようなモデルチェンジと、細かい仕様を変更する程度のモデルチェンジの2種類があります。

前者であれば、昨年モデルより該当年モデルを購入した方が良い場合もあります。

しかし、後者の場合で昨年モデルの方が値引きされているような場合であれば、昨年モデルを購入した方がお得になります。

なお、モデルチェンジは必ずしもチューンナップする方向ばかりではない事にも留意が必要です。

特に昨今、自転車は車体そのもの、パーツとも全般的に高騰しています。

このような状況下では、お値段を可能な限り据え置きにするため、細かい部品をデチューンしたモデルチェンジが行われる場合も多々あります。

このような場合であれば、昨年モデルを購入した方がお得だと言えます。

筆者のエスケープR3 2015(購入時点)

 

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エスケープR3の2022年モデル・2023年モデルを比較①お値段

2023年モデルは、定価79,200円(税込)です。2022年モデルは71,500円(税込)となります。2023年モデルの方が、1万円近く値上がりしています。

※エスケープR3にはマイクロシフト製の変速部品を主に採用したもの(モデル末尾に「MS」がつくもの)と、無印のSHIMANO製の変速部品を主に採用したものの2種類がありますが、本記事では後者を解説します。

 

余談ながら、筆者が購入した7年前の2015モデルは定価が5.2万円(税抜)でした。カタログスペックは別段大差はありませんが、昔はこのお値段で購入出来ました。

5万円でクロスバイクを始められる」というのがエスケープR3の大きなウリでしたが、流石に昨今の各部品価格の高騰の中では、5万円を維持する事は到底できなかったのでしょう。

GIANTに限らず全般的に値上がりしているのが現状で、致し方ない話だと思います。

筆者のエスケープR3(購入した週末に平塚まで90kmのサイクリング)

 

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エスケープR3の2022年モデル・2023年モデルを比較②フレーム

ジオメトリ

フレームの形状そのものは2022年モデルから続投です。

2021年モデル→2022年モデルのチェンジに歳して、リアセンターを5mm延長する、シート角を1度増やす(Mサイズ)、BBアンダーを3mm減じる等の変更を実施していますが、2022年モデル→2023年モデルのモデルチェンジについてはシェイプの変更は行われませんでした。ジオメトリと呼ばれる各部の寸法はまったく同じです。

 

カラーリング

ただし、フレームのカラーリングは一新されています。

2022年モデルは「レッドオレンジ」「ブラックトーン」「ホワイト」「サンバーストイエロー」「ブルー」の5色展開でした。

一方で、2023年モデルは「キャンディレッド」「ティール」「ブラックトーン」「ホワイト」「ブルートーン」の5色展開です。

往々にしてHPの写真と実物の色味感は異なるものですが、HPを見る限りだと色の変わりようは、以下のような具合です。

・「レッドオレンジ」→「キャンデイレッド」は、オレンジ味の強めな赤から濃赤に変わったような具合です。

・「ブラックトーン」「ホワイト」は色味が全く同じに見えます。事実上の継続モデルだと思います。

・「ブルー」→「ブルートーン」は、それほど大きな違いには見えませんが、濃い青から少しだけ明るさを増した青に変わったような具合に見えます。

・鮮やかな黄色の「サンバーストイエロー」は2023モデルにはなく、代わって「ティール」が設定されました。「ティール」は、黄緑と水色の中間のような色味です。言い換えれば、某ビア◯キみたいなカラーリングです。

筆者のエスケープR3(皇居にて)

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エスケープR3の2022年モデル・2023年モデルを比較③フレーム以外

GIANTのHPの各モデル紹介ページから「フルスペック」を選択すると、各モデルの詳細な仕様を確認することができます。

何度か見比べましたが、タイヤ以外はカタログ上ではまったく同じです。

タイヤのみ、2022年モデルの記載ではGIANTの30cオリジナルタイヤを基本としつつ、一部ではCST社の30cタイヤを純正で装着している事がある旨米印で記載があります。

一方で、2023年モデルでは単にGIANTの30cオリジナルタイヤとなっています。

筆者のエスケープR3(奥多摩:風張林道にて)

 

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エスケープR3の2022年モデル・2023年モデルを比較④結局「買い」なのはどちらか

上記のとおり、フレームのカラーリングの変更を除いては、基本的に継続モデルと考えて差し支えありません。2022年モデル→2023年モデルで変わったのはカラーリングとお値段のみということです。

お値段は前述のとおり、1万円近く値上がりしています。よって、カラーリングにこだわりがなければ2022年モデルが間違いなく買いだと言えます。

エスケープR3は人気な自転車であり、秋が深まる頃には大方型落ちの在庫は一掃されます。このため、2022年モデルを購入するなら、今すぐ動く必要があります。

今であれば、お店によっては型落ち特価で10-20%程度の値引きも望めるはずです。

 

しかし、どうしても新色のフレームが良い!という場合は、2023年モデルを購入するのも良いと思います。

筆者としては、2023年モデルに設定のある上品な赤色の「キャンディレッド」等は惹かれるものがあります。「ティール」も人気が出るのではないでしょうか。

長く乗るものだと思いますので、デザインはあまり妥協しないほうが良いです。

型落ちで安いからと言って好きでもない色の自転車を買うより、デザインを好きになれる自転車を購入したほうがモチベーションが高まるのは事実だと思います。

そういう「体験を買う」と考えて、2023年モデルを購入するのもよい選び方なのではないかと思います。

 

※筆者は、赤をパーソナルカラーだと自分で思っているため、赤いエスケープR3を買いたいと思っていました。

しかし、行ったお店の在庫では、赤が2016年モデル(スペック面で15年モデルとほぼ差異無し)にしかなく、6,000円値引きの2015年モデルでサイズが合ったネオンイエローのエスケープR3を購入しました。

しばらく「赤コンプレックス」で、写真のようにサドルを赤くしたりしていましたが、長く乗っているうちに黄色も良い色だなと思えるようになりました。一例として。

筆者のエスケープR3(日光いろは坂にて)

 

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番外編「エスケープR3 MS」と無印エスケープR3

これからエスケープR3を購入しようという方が悩まれるのは「エスケープR3 MS」と無印エスケープR3のどちらを購入するのがよいか、ではないかと思われます。

両者の比較も以下に記載します。

2022年モデル・2023年モデルの「エスケープR3 MS」同士の比較

まず、お値段は、エスケープR3 MSの2022年モデルが67,100円(税込)一方で2023年モデルは74,800円(税込)です。

2022年モデル、2023年モデルとも、無印エスケープR3より概ね5,000円程度安いです。

フレームのカラーリングの違いは上記の無印のそれと同じです。また、タイヤについても2022年モデルについては無印エスケープR3同様の米印記載があります。

 

この他、カセットスプロケット(後ろのギア)について、2022年モデルは11-32Tを基本としつつ、一部が11-34Tとされている旨記載があります。

11-34Tのほうがローギアのギア比が低くできる、わかりやすく言えばいちばん軽い段の重さを軽く出来ます。

しかし、11-32Tでもローギア32Tを前ギア28Tと組み合わせるとどんな坂でも軽すぎて出番がないくらいなので、大きな変更ではないと思います。

 

以上より、無印エスケープR3の2022年モデルと2023年モデルの比較と同じく、基本的にはお値段とフレームのカラーリングを除けば大きな変更は無いといえます。

無印エスケープR3と、「エスケープR3 MS」の比較

変更されている場所は、「フロントディレーラー(前ギアの変速機)」「リアディレーラー(後ろギアの変速機)」「シフター(変速レバー)」「カセットスプロケット(後ろの変速を司る歯車)」の4箇所です。

これらが、無印エスケープR3ではSHIMANOの8速である一方で、「エスケープR3 MS」ではマイクロシフトの8速に変更されています。

正直に申し上げると筆者はマイクロシフトの製品を触ったことがありません。しかし、一般的な評判としては、SHIMANOより精度や耐久性について多少なりとも劣る、というものと認識しています。

また、補修部品等もSHIMANOのほうが入手はしやすいものと思います。自転車は経年で劣化するものですが、各種部品を交換する際にマイクロシフトだと困ってしまうかもしれません。

逆に言えば、そのくらいの差です。筆者としては、「エスケープR3 MS」でも良いのではないかと思います。

試乗車で触ってみたり、見た目で気にいるか…を判断基準にして、どちらを選ぶか決めると良いのではないかと思います。

筆者のエスケープR3(箱根は芦ノ湖にて)

末尾に

筆者にとって、エスケープR3は「5万円で世界が変わった買い物」でした。

もちろん、人によって自転車にのめり込めるかどうかは別れますし、経験上辞めていく方の方が多い印象はあります。

しかし、2万円程度値上がりしてしまいましたが、学生であってもなんとか手が出せる程度のお値段で、自転車で楽しめることは大概楽しめる、そんなエスケープR3は間違いなくよい自転車だと思います。

今、この記事をご覧になっておられる方はエスケープR3の購入を検討されている方だと思いますが、この記事、そしてこのブログがそんな貴方の決断の後押しになることを祈念しております。

 

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