目次
岩木山ヒルクライム①はじめに
岩木山ヒルクライムは、青森県の有料道路津軽岩木スカイラインを舞台に行われるヒルクライムレースです。
この道路は普段は自転車走行不可となっていますが、年で一度、この大会の時のみ自転車で走行できます。
岩木山スカイラインの特徴は、なんと言ってもそのつづら折れでしょう。頂上まで合わせて69のコーナーがあります。
これほど絶え間なくつづら折れが続く道は、日本中探してもなかなか無いと思われます。
岩木山ヒルクライムには、有料道路スカイラインのみを走る10kmの部と、序盤に多少のアップダウンがある県道を含む15kmの部があります。筆者は15kmの部に参加しました。
なお、15kmのコースプロフィールは、距離15kmで標高差約930mを登るものとなります。
平均勾配にして6パーセント強となり、数字だけを見るとそれほどの勾配に感じられないかもしれませんが、序盤6km弱で100mしか登らないため、実質的には残る9km強、すなわち有料道路に入ってから800m程度を登ることになります。ストラバを参照すると、平均勾配にして8.7パーセントです。
有料道路部分のみを切り取ってみると、かなりの急坂と言っていいコースです。
岩木山ヒルクライム2023 ②筆者のレース前
食事
前々日まではいつも通り。前日朝4時にご飯1.5合と納豆3パックとヨーグルト(1200kcalくらい?)、朝7時にご飯1合(500kcal強)を食べ、11時半頃頃に弘前駅でコンビニおにぎり4つとヨーグルト(1000kcalくらい)を食べました。
宿前に着いて、3時前に(これだけバカスカ食べているのに)小腹が空いた感があり、岩木山神社の売店で五平餅2個(500kcal強)を食べました。
夕食は5時半からおにぎり4つと、7時から2つの計6個で1200kcalくらい。こんな具合で4500kcal近く前日に詰め込みました。
ちょっと食べ過ぎだったかなと思います。
少しご飯の量を減らして不溶性食物繊維とか、りんご等のお通じを良くする食品をもう少し取ればよかったかなという感はあって、次回に活かしたいところです。
当日の朝食は朝4時に2個、6時に1個のおにぎり計3つで600kcalくらい。前日これだけ食べていたのでこのくらいでも充分…という感じでした。
移動
移動は例によって輪行です。仙台駅から新青森駅まではやぶさを使って、新青森から奥羽本線。弘前で降りて、弘前から宿泊の「温泉旅館 中野」まで自走しました。
弘前駅前にホテルを取らなかったのは単に予約が埋まっていたからですが、結果として正しかったです。
弘前市街の標高が50m前後で、集合場所が400m位になるため、仮に弘前市街で宿泊してレース当日に自走する場合だとレース前に標高350m位登る必要が生じてしまいます。
あまり輪行で大会に参加する方も多くはないと思いますが、そのような方がおられたらご参考にしていただければと思います。
なお、会場付近にはコンビニがありません。荷物にはなりますが、食糧は確保した上で宿泊場所に臨むと良いかと思います。
宿泊
宿泊した「温泉旅館 中野」は家族経営の、アットホームな雰囲気の旅館です。岩木山神社の目の前です。
なんというか、祖父母の家…社会に出てからコロナの流行もあって何年も訪れていませんが、祖父母の家を思い出すような雰囲気です。
やはりなんと言っても温泉があるのがビジネスホテルとの大きな違いで、チェックアウトする前の朝5時から朝風呂を堪能し、身体を温めてから宿を出ました。身体の動きが良くなったのは勿論、便通も改善され、かなり効果があったなと思います。
「温泉旅館 中野」さんの良いところは、チェックアウトの際におにぎり2個とお惣菜のお弁当をいただける点もあります。登山される方を想定したサービスのようですが、大変助かりました。
実は前日にコンビニでおにぎりを買った際、本当は夜に4個と朝に4個食べるつもりでしたが、内6個の消費期限が前日午後8時までで朝食難民になりかけていました。
いただいたおにぎりが無ければ、前日にカロリーをしっかり摂取していたとはいえ、流石に当日の摂取カロリーが少なすぎて勝負にならなかったものと思います。
練習等
水曜日までは普通に練習しており、木曜日はローラーでSST強度20分くらい。金曜日は雨だったのもあってローラーで100w20分だけ。土曜日は自走移動のみ…です。
直近数日は徹底して休みました。普段ここまでやらないのですが、金曜日に至っては実は仕事も有給を取りました。スタートリストの面々を見て、ぜひ良い勝負をできれば…と思ったが所以です。
社会人だとどうしても練習量、肉体的疲労の抜き方とも限界はあると思いますが、今回はできる範囲ではしっかり練習して疲労抜きできたかな…と思います。しかし、後述のとおりですが当日はけして本調子ではなかったので、改善の余地はあるものと思います。
ちなみに木曜日に受けた健康診断では60.9kg(筆者身長:186cm)でした。1年半くらい63kg台をうろうろしていたのですが、ここに来てようやく絞れて来たなという感じでした。
岩木山ヒルクライム2023③レース
一斉スタートですが、過年度の大会での好成績者はポールポジションでスタートできます。
筆者は今回が初参加だったのもあり後方スタートでしたが、ポールポジションに速い方が集まっているのを見て、スタート直後が登りなのもあり、これは早々に中切れしそうだな…と感じました。
早めに先頭に出てしまった方が良いと考え、一番右側に位置取りしました。
8時40分、号砲。目論見通り一気に前に出……と言いたいのですが、なんとクリートキャッチをミス(後ろの方、申し訳ありませんでした…)。逆にちょっと出遅れかけましたが、元々の位置が外側だったため、それほど無理なく前方には位置取りできました。
調子ははっきり言って微妙で、早々に心拍が上がり、身体もそれほどキレがない感じでした。調子がいいと序盤はケイデンスが高めになりますが、何だか最初から重々しい感じであまり脚が回りませんでした。
何度か中切れしそうになるのを追いかける気にもあまりなれないくらいには微妙な調子で、心情としては登りまでは省エネに走りたいな…という感じでしたが、そうは言っても足を止めると終戦なので、動かない身体で前を追いかけられる位置にいられる程度にはしっかり踏みました。
直角カーブで県道から右折して、有料道路に入ります。料金所前でそれなりにふるいにかかっている感じで、追える限り追ったものの早々に先頭には距離を空けられてしまいましたが、既に結構いっぱいいっぱいでした。
あと60何回か曲がるのか……と早々に心が折れかけましたが、なんの為に有給まで取って身体休めて遠路はるばる青森まで来たんだ…!と自分に活を入れて、前数人を抜いて割と早々に単独走に。
前の6人を少し離れて追いかける状態になりました。
前の6人のうち1人の方がちぎれてきて、抜いたのが多分20分より少し前。これで単独6位になりました。
映像が無く時系列が結構怪しいですが、前の5人はいつの間にか消えてしまいました。曲がった先にいるはずの集団がいなくなるのは結構心にくるものがありますが、先ずは6位狙い、あわよくば落ちてくる方を拾って行こう、と気持ちを切り替えて踏んでいきました。
大変ありがたかったのが、2回の給水です。文字通り生き返りました。あれがなかったら間違いなく失速していたと思います。
基本ノーボトルで登っているのですが、暑い日はやはり1本用意した方が良いなと感じました。今後の要改善事項です。
25分~35分くらいはちょっと中だるみしていて、後ろの方が離れないばかりか段々近づいてきました。さらに後ろに見える人数も増えてきており、一旦追いつかせてそこから勝負しようかとも思いました。
しかし、多少近づくことはあるものの一気に距離を縮められる程ではなかったのと、35分を過ぎて残り距離が短くなってきたのもあり、逃げ切れるんじゃないかと考え、逃げ切り狙いにしました。
そこからはしっかり踏むようにして、最後は5位の方が視界に入る距離でゴール。
岩木山ヒルクライム2023④リザルト
46分20秒で、全体6位で表彰いただきました。調子こそ万全ではなかったようにも感じましたが、その調子のなかで出来ることはやれたと思いますし、ピーキングの下手っぴさも含めてこれが実力かなとは思います。
今年はまだ幾つかレースに出る予定にしているので、今回の良かった点、悪かった点双方活かすようにして、また精進してゆきたいなと思います。
関係者の皆様、御一緒した皆様、誠にありがとうございました。