目次
パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ①はじめに:冬とサイクリスト
パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ②はじめに2:専用ウェアの必要性
パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ①はじめに:冬とサイクリスト
タイツのインプレの前にですが、冬とサイクリストについてです。
自転車を趣味とする人にとっては、冬は試練の季節です。誰しも寒さに震えながら、自転車に乗りたくはないものです。
「寒いから乗らない」という人は多く、ヒルクライムをしていても冬場は明らかにサイクリストを見かける数が減ります。
いちばん悲しいパターンだと、冬の寒さで乗らなくなったまま、春が来ても乗ることはなく、自転車からフェードアウトしてしまう例もあります。
近年はインドアサイクリングの流行もありますが、インドアだけで満足できるという人はともかく、外を走るのが好きという人も多いと思います。
筆者を含むそのような方々にとっては、インドアサイクリングを出来る環境があっても、冬場は依然として試練の季節です。
この記事では、筆者が東北の辛い冬を乗り切るために使用している冬用タイツ「パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ」を紹介します。
パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ②はじめに2:専用ウェアの必要性
昔の筆者がそうだったのですが、専用の冬用ウェアが本当に必要なのか?と思われる方も多いかと思います。
冬用ウェアはそれなりに高価で、一式揃えるとクロスバイクが買えるお値段になることも多いです。必要性が薄い買い物をしたくないと考えるのも当然のことです。
筆者の考えとしては、「専用品には専用品である理由があって、お金を用意できるのであれば導入するのがよい」と思っています。
ただ単に暖かくすればよいならば厚着すればよいですが、自転車の場合は発汗性が悪いと汗冷えするというジレンマがあります。
また、厚着しすぎると動きにくくなり、自転車にとても乗りにくくなるというジレンマがあります。
専用品はこのようなジレンマを丁度よい落とし所に落としているため、厳冬下でも比較的快適に走ることが出来ます。
△とても寒い、真冬のサイクリング
パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ③防寒性
さて、ここからは筆者愛用の「パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ」の解説です。まずは防寒性について。
二重のフリース素材をベースに、タイツの前面には防風素材が追加された構造となっています。
防風素材が前面にあることで、脚を止めて風を浴びているときでも、脚が冷えにくいです。
0℃対応を謳っていますが、その謳いに嘘はなく、実際に0℃でも脚は寒くなりません。
筆者は東北在住であり、居住地では氷点下5℃近くまで冷え込むこともありますが、そのくらいまで冷えても寒くて脚が止まるようなことはありません。
△フリース素材
△防風素材
タイツ裏面は防風素材ではないですが、走っているときに冷えるのは風を受ける前面であり、保温にはそれほど影響がないように感じます。
フリース素材自体もそれなりの防寒性を持っているものと思います。
このタイツは、タイツの下部を足に掛けられるようになっており、足首を完全に覆うことが可能です。
足元の防寒をしっかり出来れば、下半身については盤石の防寒性を確保できるでしょう。
パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ④フィット感
秋用等の薄手のものに比べ、ぴったり感は下がります。
恐らく、フリース生地がそこまで張りのあるものではないため、どうしても脚に対して緩いことによるものかと思います。
シッティングで走っているうちはよいのですが、ダンシングをするとずり下がります。そして、パッドの位置がズレて、ペダリングに支障が出ます。
お腹部分の紐を思い切り締めると多少は改善されますが、フィット感についてはもう一歩というのが正直な感想です。
△腰ひも付きです。
ただ、体型等にもよるものかもしれませんので、フィット感について問題ない方もおられるかと思います。上記はあくまで筆者の感想である点にご留意ください。
パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ⑤クッション性
クッション性については、とても良いです。極厚のパッドがついてきます。
形状も荷重がかかる部分にパッドが厚めに配置されていて、ダンシングを使う頻度が低い方でも、お尻が痛くなることは少ないかと思われます。
ただ、厚みがあるため、パッドが薄いウェアでサドル高を合わせていた場合はサドルの高さを見直す必要が出るかと思います。
ダンシングをそれなりに使う場合は、この極厚パッドが上記のフィット感の問題と合わさって問題を生じさせます。
少しずり落ちてしまうと、股間部より少し前にパッドが居座るようになり、とてもペダリングしにくくなってしまうのです。
△パッド(が入っていた)部分
これはあくまで筆者の自己責任カスタムですが、筆者はパッドを取り出してしまいました。
やる前はそれなりに悩みましたが、マルコ・パンターニだってパッドなしのレーサーパンツを履いていたというし、良いだろう、と考えて踏みきりました。
ウェアの内側の(=肌が触れる側の)青いパッド部分に少しだけハサミで切れ目をいれて(外側のフリース素材まで破いてしまわないように注意)、スポンジ質のパッドを抜き出してしまうと、パッドレスのウェアになります。
パッドを抜いてしまえば、ダンシングして多少タイツがずり落ちても、ダンシング後のシッティングでペダリング大きく阻害されることはありません。
上記カスタムを行った結果、筆者所有のウィンドブレークサーモタイツはパッドが入っておらず、クッション性はほぼ皆無です。
しかし、筆者は柔らかめなサドルを使っているのもあり、特段問題なく運用しています。
パールイズミ・ウィンドブレークサーモタイツ⑥まとめ
筆者が使った限りでは、正直、向く人は選ぶかなという感が強い製品ではあります。
ただ、上記のとおりフィット感の問題は着用する方の体型などにもよるかもしれませんので、以下はあくまで筆者の使用経験に基づく見解であることにご留意ください。
ずり落ち問題と極厚クッションの問題から、ダンシングをそれなりに使う、かつタイツにクッション性を求める方は避けたほうが無難かと思います。
そのような方は、肩紐がある製品を探したほうがよろしいかと思います。
加工の過程で破損してしまっても責任は取れませんが、筆者同様の自己責任カスタムを行ってしまえば、ダンシングをそれなりに使う人であってもクッション性を求めない方は使用できるかと思います。
このタイツがいちばん向くのは、ダンシングをほとんど使わない、シッティングで大方を走るような方でしょう。
そのような方にとってはずり落ちも大きな問題にはならないと思われますし、極厚パッドもそのような走り方をサポートしてくれるはずです。
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寒い冬はサイクリストにとってつらい季節ですが、御自身に合う製品を探していただき、ぜひ楽しんで乗り切っていただければと思います。
このブログが、その一助となれば幸甚です。