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ロードバイクの「STIレバー」握り分けてますか?

           目次

ロードバイクのSTIレバーの握り分け:はじめに

ロードバイクのSTIレバーの握り分け①普通の握り方

ロードバイクのSTIレバーの握り分け②親指上掛け

ロードバイクのSTIレバーの握り分け③指3本下掛け

ロードバイクのSTIレバーの握り分け④番外編:つの持ち

ロードバイクのSTIレバーの握り分け:おわりに

          

ロードバイクのSTIレバーの握り分け:はじめに

STIレバーは、正しくは「シマノ・トータル・インテグレーション」レバーです。

英文字を並べても分かりにくいので実物を示すと

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ST-5800

これです。

ロードバイクの、ブレーキレバーのことです。

 

ただ、一見分かりにくいですが、このブレーキレバーは変速スイッチも兼ねています

ブレーキレバーと、その内側にもうひとつ小さなレバーが付いていて、それぞれを内側に倒し込むことで、変速する仕組みになっています。

 

ちょっと脱線:STIレバーとシマノ

 

ロードバイクの変速機はシマノの他、カンパニョーロというイタリアのメーカーと、スラムというアメリカのメーカーの3社で市場がほぼ独占された、寡占市場です。

 

そして、この3社のなかでもシマノのシェアが圧倒的です。

ロードバイクのレースで最高峰といえば、名前くらいは自転車に馴染みのない方も聞いたことがあるかもしれない"ツールドフランス"です。

このツールの常勝チーム「イネオス」も、メイド・イン・ジャパンのシマノ・デュラエースを使い続けています

 

シマノが変速機市場で覇権を握るキッカケが、1990年代初頭、当時は革新的だったこの"STIレバー"の販売でした。

 

それまでは変速機が自転車のフレームに付いており、ダンシング(立ち漕ぎ)しながらの変速などは至難の技でした。

 

しかし、このSTIレバーの登場でいとも簡単に出来るようになり、こぞって採用するようになったのです。

 

長らく覇権を握っていたカンパニョーロは、手元変速レバーを直ぐにはリリース出来ず、以降、市場のシェアではシマノの後追いという立場になります。

 

国内ではシマノと言うと釣具のイメージが強いかもしれませんが、実は自転車の変速機の販売でも世界トップシェアなのです。

(というより、売上構成比だと釣り:自転車=2:8だったか、そんな比率だったと思います…)

 

…本題に戻ります。

 

 

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ロードバイクのSTIレバーの握り分け①普通の握り方

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多分、普通に手をかけるとこういう掛かり方をすると思います。

 

①親指が内側

②人差し指と中指がブレーキレバー上部

③薬指と小指が、レバー下側

 

別に間違っていませんが、いつも常にこの持ち方である必要はなくて、変えたほうが楽な場合もある、というのが今回のお話です。

 

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ロードバイクのSTIレバーの握り分け②親指上掛け

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拳銃持ちです。

 

①親指がレバー頭

②人差し指・中指がレバー前

③薬指・小指がレバー下

 

この持ち方を使うのは、腕を90度に折って上体を伏せたようなフォームで、巡航するような時が多いでしょうか。

ヒルクライムで勾配がきつくなったときにもよくこの持ち方になります。

 

最初の普通握りだと、腕の角度が水平に近づいてくるにつれてだんだんと手首と腕の角度が大きくなってしまい、手首に無理がかかります。

 

しかし、親指を上に持ってくることで、腕を水平に近づけてゆく動作を手首が阻害しなくなるため、伏せの姿勢が容易になります。

 

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ロードバイクのSTIレバーの握り分け③指3本下掛け

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①親指をレバー上

②人差し指をレバー前

③あとの3本を、レバー下に掛ける

 

の持ち方です。

 

この持ち方、重心が自然と前に行きます

自分はシッティングについてはかなり後ろ乗りなので、あまり座っているときにこの持ちかたはしません。

しかし、デフォで重心が前に寄った乗り方をする人は、シッティングでもこの持ち方を多用すると良いのではないでしょうか。

 

ダンシングでは、この持ち方は素晴らしいです。

自然と重心が、あってほしい場所まで前に移動してくれます。

(※ダンシング時にこの持ち方をする選手は枚挙に暇はありませんが、代表例として、クリス=フルーム選手などは、ダンシングしている写真を検索してみるとほぼこの持ち方です)

 

ダンシングを重要視するならばこの持ち方を前提に、この持ち方をした時に最適となる位置にくるようレバーポジションを決めると良いとさえ考えています。

 

ちなみにこの持ち方、9000系デュラエースまでは、自然には出来ませんでした。

9000系デュラエース世代からSTIレバーの下側が多少長くなっており、それでようやく指が3本入るようになりました。

この持ち方ができなかった頃の昔の選手を見ると、指一本を少しズラしてハンドルとレバーの付け根ギリギリにかけている選手が結構見受けられたりします。

 

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ロードバイクのSTIレバーの握り分け④番外編:つの持ち

 

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通称"シマノ握り"

先の拳銃持ちと同じで、腕を水平に折った時、手首の角度が無理にならないよう、この持ち方をする人がいます。

この辺はお好みです。自分はどちらかといえば親指上で持つ方が多いです。

 

番外編と書いたのは、この持ち方をダンシングで使うことです。

 

ダンシングの軽快性を多少犠牲にして、低いポジションを求めたようなバイクで、多少なりともヒラヒラ感を出すために、できるだけ高いところを持とうとするとつのを上から被せるように掴むことになります。

 

ちなみにこの持ち方が、いちばん前に重心を持っていける乗り方であったりもします。(=激坂などでは特に有用)

 

ただ、一歩間違えるとすっぽ抜けます。

昔の、頭が大きかった時代のレバーはまだよかったですが、9000系世代のレバー以降はやめたほうがいいと思います。

 

またdi2について言えば、設定次第ですが多分この持ち方をすると、レバー頭の変速スイッチが誤作動するような気もします。

 

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ロードバイクのSTIレバーの握り分け:おわりに

あまり考えている人が多くないように思えたため、書いてみました。

結構色々な持ち方が出来て、探索すると奥深いので、よかったら色々試してみてください。

 

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