5月22日、蔵王ヒルクライムに参加しました。そのレースレポです。
書くか悩みましたが、反面教師にしていただければとの思いと、自身への戒めも含めて書きます。
目次
はじめに:蔵王ヒルクライムについて
蔵王ヒルクライム(日本の蔵王エコ・ヒルクライム)は、宮城蔵王の大鳥居から御釜まで登るヒルクライムレースです。18.7km、1334mupという難コース。
例年5月下旬の日曜日に行われているイベントですが、雪や、近年ではコロナもあり、開催されない事も多いイベントです。今年は2019年以来の開催でした。
レースという視点から離れれば、エコーライン後半では雪の壁を見ることが出来たり、ゴール地点では天候が良ければ御釜を見ることが出来ます。
また、蔵王ハイライン(エコーラインから御釜に向けて分岐する道路)を自転車で走れるのは年でこのイベントのみです。
そういった面から、レース志向でないサイクリストでも楽しめるイベントだと思います。
レース前日:アクティブリゾーツ蔵王
レース前日は、朝昼でコンビニのおにぎりを10個食べゆっくり過ごしていました。お昼すぎになり、自宅を出て最寄り駅から輪行。
東白石駅で下車して、蔵王方面に自走しました。
東白石駅到着が15時少し前で、雨雲レーダーを見ると16時から蔵王付近で雨の予報だったため、多少頑張って踏みました。
幸い道路は空いていて、雨も予報より降り出しは遅く、雨に降られる事無く蔵王付近に到達。
遠刈田温泉郷のセブンイレブンでおにぎりを12個買い込み、1km位走ってアクティブリゾーツ蔵王に到着しました。
アクティブリゾーツ蔵王は、今回のイベントのスタート地点である大鳥居の真後ろに位置する宿泊施設です。
今回の大会の集合場所にも指定されており、丁度良いと考えてここを宿泊場所にしました。
事前に予約のため電話した際は自転車を輪行袋に入れるよう指示されたのですが、着いてみるとそのまま入れてよいとのこと。大変助かりました。
ゼッケンをピン留めして、18時頃におにぎりを6個食して20時頃から入浴し、21時就寝。
レース当日:機材の紹介とスタートまで
機材について
機材は、SUPERSIXEVO HI-MODです。第2世代、本格的にエアロ化する前のホリゾンタルフレームだった頃のEVOです。
メインで使っていたGIOSを割ってしまって修理中であったのもあり、流石にアルミで出走するのは気が引けたので導入しました。
中古で33万円。当時の定価は85万円程度だったようです。カーボンフレームの中古販売に抵抗がなかったわけではないですが、届いてみると全然傷もなく、至って綺麗でした。いい買い物をしたと思います。
9000系デュラエースをメインにクランクはSISL2です。ホイールはキシリウムプロでタイヤもマビックのYKSION。
足回りはお金があれば変えたかったですが、流石にその余裕はありませんでした。
サドルは純正がフィジークのアリオネでしたが、使い慣れしたISMに差し替え。ハンドルも純正はキャノンデールC1でしたが、こちらも使い慣れしたDEDAのDEEPに変更しました。ペダルはSPD-SLの一番廉価なモデルです。
サドルやハンドルを変えたのも2週間前頃からで、割と間に合わせ感が強い機材となってしまいましたが、こんな機材で挑みました。
スタートまで
朝は3時起床。おにぎりを5個食べました。少し消化不良を感じたので6個目は断念。
ゆるゆると過ごし、5時頃半袖ウェアに着替えました。
6時頃、外に出ると雨は本降り。少し外に出るだけでビシャビシャになりそうな具合で、アップは諦めました。ランニングシューズを持ってきていたので、その場駆け足で心拍を上げてアップに変えました。
荷物を預け、体調確認票を提出し受付完了。開会式で知り合いの選手と談笑しながらお話を聞いて、7時20分頃からスタート地点へ移動。前に並びたかったので、最前列で行きました。
レース:10分で終わる
少し雨が弱くなった7時半、スタート。前列に位置していたおかげで、それほど危ない思いもせず前に出られました。
蔵王は、序盤から10%を超えるようなかなり急勾配のつづら折れです。EVOは36-28がファイナルローでしたが、このギア比だと90回転を切る時がそれなりにあり、ローギアの足らなさを感じました。
始まって10分でBPM187まで上がり、早々に先頭からドロップしてレースは終わりました。調子が悪いとかではなく、単純に戦えるレベルにありませんでした。一言でいえば場違いだったように思います。
メカトラの発生とその後
メカトラ
5km辺りから、路面のギャップを踏む度にガタガタと音がするようになりました。
何だ?と思いダンシングして、シッティングに戻すと、サドルが動きました。
サドルのヤグラ部分のネジ緩みです。自分でも信じられませんが、事実としてズレが生じてしまったので、整備方法が誤っていたということになります。
正直な所を書くと、この車体の中で、サドルのヤグラは唯一トルクレンチを使わず手締めしていました。
ネジ付近にトルクの記載がなかったのがその理由ですが、カーボンポストなので破損を恐れて多少手加減が入っていた感があるのは否めません。
ただ、書いていないならいないでキャノンデールの取扱のある自転車屋などなど然るべきところに締め付けトルクを確認すれば良かっただけですし、それを怠った時点で自分が悪かったと考えています。
他の方に怪我をさせてしまうような直接的な被害を及ぼさずに済んだのだけが幸いですが、猛省しております。
その後
一旦停車して手で締め直しして走行しましたが、シッティングで走るとすぐガタが出てしまうので、ダンシングでの走行に切り替えました。
ダンシングで走っていても段差を踏む度少しずつ緩むため、何度か締め直しを試みつつ登りました。
10kmも過ぎ、こんな自転車で走るのも心底頑張っている他の方に申し訳ないと感じたため、最寄りの係員さんの所まで歩いて移動して事情を説明し棄権を申し出しました。しかし、自身より係員さんの方が諦めが悪く、あと5kmだし勿体ない!歩いてもタイムは間に合う!と背中を押していただき、締め直しを手伝ってくださいました。
とりあえず固定し、以降も2回ほど締め直しを挟みながら全てダンシングで登りました。累計12kmくらいダンシングで登ったかと思います。
タイムは見てもいません。累計でかなり停車しているので休み休みとなりますが、サイコンのラップタイムで1時間15分位でした。
登り終えてから
半袖ウェアで登った先は気温5℃・降雨の世界でした。冬用ウェアにすぐ着替えて合羽を着ましたが震えが止まらず。ダウンヒルは危ないと感じたため、バス下山を選択しました。
アクティブリゾーツの前で下ろしていただき、自転車を受け取って雨のなか20km走り、東白石駅までカムバック。駅に着くと雨が止みました。日頃の行いが悪いのだろうなと感じました。
輪行して帰宅、ヤケになってストロングゼロをあおって、アイスやチョコレートやポテトチップス等、やけ食いして寝ました。
さいごに
先ずは、いち参加者として開催していただいた事をとてもありがたく思っています。運営の皆様、誠にありがとうございました。
メカトラが起きてから何度か路端で止まって締め直しをしていた時、心配してお声がけしてくださった方々、ありがとうございました。また、驚かせてしまった皆様には申し訳ありませんでした。
あとは、上記のとおりですが整備不良そのものについては猛省しております。自車の不良が他者を巻き込む可能性があることを改めて肝に銘じたうえで、甘さのない扱いをしたいと思います。
次は昨年も出走させていただいた牡鹿半島チャレンジライドに、出走させていただく予定です。まだ記事化していませんがフレームの修理は済んだので、組み方が間に合えばGIOSで出走したいところです。