自転車のヘルメット。主にロードバイク等スポーティな自転車に乗る方が着用することが多いものですが、ママチャリであっても頭部の安全性を確保する為には大変有用なものです。
この記事では、ヘルメットの必要性や、ママチャリでも被りやすいヘルメットの紹介、ヘルメットの正しい被り方を紹介します。
目次
ママチャリでもヘルメットは必要!①頭部外傷の怖さ
警察庁HPによると、自転車の死亡事故における人身損傷部位(致命傷の部位)は、頭部が6割弱を占めます。
また、交通事故時、ヘルメット着用の有無で死亡率の差が2倍以上開いています。
(出典:警察庁ウェブサイト:以下リンク・記事作成日確認)
警察庁HPから分かるのは死亡事故だけですが、死亡事故まで至らなくとも頭部外傷は意識障害など、深刻なダメージを残す危険があるものです。
頭部外傷による死亡や重篤な障害の確率を少しでも避けるために、ヘルメットは有効なものです。
着用していて後悔することは少ないと思いますが、着用していなくて後悔する可能性はあるもの…と言えば、着用するのに前向きになれないでしょうか。
ママチャリでもヘルメットは必要!②意外と速い、ママチャリ
自分は速く走らないから、もし転んでも大丈夫だし…。
ママチャリに乗られている方だと、そんな風に思われている方も多いと思います。
しかし、ママチャリといえど意外と速度は出ているものです。
筆者が乗るロードバイクには速度計がついているので、歩道を走るママチャリの速度も概ね分かります。
あくまで印象ですが、平坦な道では比較的ご年配な方のママチャリが10-15km/h程度、電動自転車や元気な高校生のママチャリが20km/hを少し切るくらい…という印象です。
これは平坦なので、くだりなどがあればもっと速くなります。ブレーキを引きずりながら走っているママチャリでも、25km/h位は出ていることが多いです。
速度を数字で並べてもいまいち実感が湧きにくいと思いますので、陸上競技のランナーを例にとります。
箱根駅伝を走るランナーは、概ね20km/hで区間を走ります。
ランナーが沿道の旗をなびかせながら走っているような速度で、「普通の」ママチャリも走っているのが現実です。
そんな速度で、固い路面や、ブロック塀、電柱などに突っ込んで無傷でいられるでしょうか。
ママチャリは遅いから安全、速度を出さなければ安全、と思い込むのは危険ではないかと思います。
ママチャリでもヘルメットは必要!③スポーティなのが嫌な人へ
ママチャリでもヘルメットが必要と理解する人でも、ヘルメットに抵抗を持つ人は少なくないように思います。
その訳が「ヘルメットのスポーティさ」にあるように感じます。
クルミを割ったような、空気穴が沢山空いて流線型をしたヘルメット。
ぴったりしたサイクルウェアを来て、丹念に整備されたぴかぴかのロードバイクで、グローブをつけてアイウェアをして…と、非日常であるサイクリングをするための用意をしてしまえばヘルメットもそのなかのひとつのアイテムに過ぎなくなりますが、日常の装いのなかにスポーティなヘルメットを入れると違和感を覚える方がおられるのも頷けます。
そんな方におすすめなのが、OGKの「KOOFU」です。
「帽子感覚で使えて、シーンを限定しないシティモデル。」というのがメーカーのキャッチコピーです。(上のリンク先より引用)
色合いも主張しないもので、形状は丸っこくて尖りがありません。
筆者、就職するタイミングでちょうどヘルメットを買い換えたのですが、このOGK KOOFUを2年程使っていました。
最後には後頭部のアジャスタが破損してしまったので退役となりましたが、本気で自転車に乗るのでもなければ十分な性能がある(落車時の頭部保護は試す機会が幸いにしてなかったので分かりませんが、重さとか空気抜けの面は)と感じました。
※今使っているレースを想定したようなヘルメットに比べると流石に空気抜けは劣りますし、重さも何十gとはいえ違うので首が凝ってくるタイミングも多少早かったです。しかし、街乗りで問題になるようなレベルではないと思います。
スポーツスポーツしたヘルメットに抵抗を覚える方は、ぜひKOOFUを探してみてください。
ママチャリでもヘルメットは必要!④正しい被り方について
わりと見逃されがちなのが、ヘルメットの正しい被り方。
ヘルメットを手で持って前後に動かして、簡単にぐらぐらするようでは充分な機能を発揮してくれません。
特に小さい子供を載せた自転車などを見ると大概後部座席の子供のヘルメットは緩々で、勝手に心配になることが多いです。
ヘルメットをしっかり被る時のポイントは、以下の通りです。
1 目深に被る
ヘルメットは目深に被りましょう。だいたい眉上にヘルメットの縁が来るくらいが目安と思います。浅すぎておでこが出ている状態では、前頭部が保護されません。
2 後頭部のアジャスターを締める
後頭部にアジャスターが着いていると思いますので、しっかり締めましょう。
(ただ加減は必要です…。締めすぎると頭痛に繋がる場合があります)
3 あごヒモは指が1~2本入る程度まで詰める
あごヒモがゆるゆるなのもいただけません。あご部分に指が1~2本入る程度を残して、紐を詰めましょう。
また、顎ヒモのY字分岐が耳のすぐ下にくるように長さを調整しましょう。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
ヘルメットは法律で義務とされているものではなく、あくまで着用は任意ではあります。しかし、つけておいて悪いことは少ないと思います。
ヘアセットが崩れることを厭う方もいるかもしれませんが、死んでしまってはどうしようもありません。
上記で紹介させていただいたようにスポーティでない、街乗りに向いたモデルも探せばあります。
ヘルメットに抵抗を覚えているような方が、1人でも着用に向いてくれたらよいなと思います。
※当記事の画像の一部は「いらすとや」(以下URL)様よりお借りしています。