東北を代表するヒルクライムコースのひとつとして、蔵王エコーラインがあります。
今回は、宮城側からスタートし、山形県境近くの刈田山頂(御釜)を目指すヒルクライムコースについて、解説します。
蔵王ヒルクライムレースでもおなじみのこのコースは、全長約18.7km、標高差約1,300m、平均斜度約7%という、まさに「超級」と呼ぶにふさわしい本格的な山岳ルートです。
新緑から紅葉、そして春先の「雪の壁」まで、四季折々の絶景が迎えてくれる一方で、容赦のない急勾配が続くタフなコースでもあります。
コース概要
まずは全体のスペックを確認しておきましょう。
| 項目 | データ |
|---|---|
| スタート地点 | 遠刈田温泉・大鳥居前 |
| ゴール地点 | 蔵王刈田山頂駐車場 |
| 総延長 | 約18.7km |
| 標高差 | 約1,334m |
| 平均斜度 | 約7.1% |
| 最大斜度 | 約12% |
区間ごとの解説
スタート ~ 滝見台(スタート - 4.5km)
遠刈田温泉のシンボルである巨大な大鳥居がスタートラインです。
スタート直後から、かなり急勾配になります。エコーラインは序盤がひとつの厳しいポイントです。
まだ始まったばかりだから…とここでペダルを熱心に踏み込みすぎると、後半に完全に脚が売り切れてしまいます。
1時間クラスの長いヒルクライムであることに鑑み、FTPを超えないよう、ローギアまで惜しみなく使い、淡々とペースを維持するのが大事だといえます。
周囲が深い森に包まれ、やがて左手に「滝見台」の看板が見えてくれば、中盤に差し掛かっていきます。
(左の茶色の看板に「滝見台」とあります。)
滝見台 ~ 賽の磧(約4.5km - 12km)
滝見台をすぎると、斜度自体は若干緩くなる印象があります。とはいえ、まだ先が長い上、急勾配が無いわけではないので、パワーメーターを見ながらペース管理を怠らないように走りましょう。
後半は、つづら折れが続くようになります。
徐々に標高が上がり、周囲の木々の背丈が低くなってくると、「賽の磧(さいのかわら)」に到着します。標高は約1,300mに。
賽の磧 ~ 駒草平(約12km - 14km)
賽の磧を過ぎると、後半に至ります。
エコーラインのみで終わりであれば、あと少しです。ハイラインを含めて走れる大会の場合は、まだ少し先があるので、引き続きペース管理を怠らず。
標高が上がることで、風の影響が感じられることも多いようです。また、標高が1,300mを超えてくるため、酸素の薄さも出てくるといえます。
疲労は蓄積してくるかと思いますが、一定のケイデンスを保って「駒草平」を目指しましょう。
駒草平 ~ 蔵王ハイライン ~ 刈田山頂ゴール(約14km - 18.7km)
駒草平を過ぎてさらに上ると、終盤です。
春先であれば、雪の壁を見ることができます。
蔵王エコーラインの最高点である「宮城・山形県境(大黒天付近)」の手前に、山頂へと続く有料道路である「蔵王ハイライン」の入口に差し掛かります。
ここまで15km以上、1,000m以上の標高差を上ってきた脚には、残り僅かといえど、壁のように感じられるかと思います。 しかし、ここを乗り越えれば、ゴールが見えてきます。最後は残った体力をすべて振り絞って、ゴールを目指しましょう。
なお、終盤の激坂区間である「蔵王ハイライン」は、非常に残念なことですが、自動車専用の有料道路となっています。
そのため、ヒルクライムレースの開催時以外は、自転車・軽車両・歩行者の立ち入りが禁止されています。
普段のトレーニング(試走)やサイクリングで訪れる際は、蔵王ハイラインには進入せず、そのまま蔵王エコーラインを進んで山形県側へ抜けるか、大黒天付近で折り返すルートをとらなければなりません。
さいごに
宮城側の蔵王ヒルクライムコースは、厳しい斜度、変わりやすい山の気候、そして圧倒的なスケールの絶景が詰まった、日本屈指のタフなコースです。
簡単には登らせてくれない山だからこそ、登りきったときの達成感、そして山頂から望む「御釜」の美しさはひとしおです。
万全の準備をして、ぜひ、「蔵王」に挑戦してみてください!
※本記事は「宮城ヒルクライムポータル」の1記事となります。他のヒルクライムスポットのご紹介は下記アイコンより。




