仙台といえば伊達政宗。
かの有名な政宗像は青葉城址(仙台城址)にあり、本市の開祖である彼の治世から400年を経た現在も、彼は城址から仙台市街を睥睨しています。
そんな青葉城址に登るみちは、数年前の東日本大震災の余震により、石垣が被害を受けたことから閉鎖されていました。しかし、最近になってようやく復旧し開通。
閉鎖前と同じく、急勾配を楽しめるようになりました。
アクセスは、仙台駅を始点にしていえば、「青葉通り」を直進するとわかりやすいです。
市街地を過ぎると、白い石造りの「大橋」に至ります。大橋を超えて、広瀬の流れをわたります。
なお、左手の自転車屋さんは、仙台市民おなじみの「ハヤサカサイクル」さん。ロードバイクなどのスポーツバイクのほか、エンジン付きのバイクや、ママチャリまでを扱う、懐の広い自転車屋さんです。なお最近店舗前にクマが座っていたとかなんとか
そのまま直登をこなすと、左手側に櫓(大手門脇櫓)が見えます。この櫓の交差点で左折すると、坂のはじまりです。
序盤はごく緩い登りです。石垣の間を縫うようにして進みます。このところ少し見通しが悪いので、前につっこまないように、また後ろから突っ込まれないように、気をつけて走りましょう。
本番はここから。勾配が一気にぐいっときつくなります。
急勾配の区間はけして長くないのですが、かなりの勾配であるのは事実です。
筆者は時折通勤帰りに走ったりもするのですが、10kgのアルミロード、34-25Tの現代基準だとけして軽くないギア比に荷物持参状態だと、かなり往生します。
もう少し登ると、大きな石垣が見えてきます。相変わらず勾配は急ですが、ここまで来ると、あとは少しです。
ラストの直登。
登り切ると、護国神社の鳥居が出迎えてくれます。
緩いもののもう少し登りは続くため、ストラバのセグメントは護国神社を通り過ぎてもう少し先までになっています。
しかし、ここまで来て青葉城址に立ち寄らないのはとてももったいないので、ご来訪の際はぜひ、ここで足を一旦止めることをおすすめします。
なお、ストラバのセグメントについていえば、0.9km/7.2%となっています。
確かに前半と、護国神社を過ぎてからは緩いので平均するとそのくらいの勾配になるのでしょうが、急坂部分は相当なもので、数字ほど平板な坂ではありません。

青葉城址より。仙台市街を一望できます。
なお、青葉城は伊達氏62万石の拠点となった城ですが、仙台藩は戊辰戦争で敗北し減封されました。廃藩置県後の仙台県は周辺数県と合併し、宮城県となり今に至ります。
青葉城址は廃城令に基づき廃城となり、その際に棄却されてしまったため、石垣のほかは何も残っていません。
大手門は戦前まで残っていたそうですが、終戦間際の仙台空襲で灰燼と化してしまい、80年たった今でも再建されていません(再建計画はあるようですが。)。
そんなわけで、往時を忍ばせるのは石垣くらいのお城ではありますが、市街から遠くは牡鹿半島まで一望できる絶景は当時と変わらないものでしょう。
仙台に来訪された際は、ぜひお立ち寄りください。
※本記事は「宮城ヒルクライムポータル」の1記事となります。他のヒルクライムスポットのご紹介は下記アイコンより。




