はじめに:八幡平ヒルクライムとは?
ここ4年毎年出走しているので、これで4度目の紹介となりますが、八幡平ヒルクライムは、岩手県八幡平市に所在する「八幡平アスピーテライン」を舞台とするヒルクライムレースです。

八幡平は、岩手県の県庁所在地「盛岡市」の北西に位置します。
盛岡の郊外には岩手山という雄大な独立峰があるのですが、盛岡側から見ると、八幡平はさらにその奥にある山、というイメージです。

(岩手山)
八幡平は岩手県と秋田県の県境に位置する山であり、一見大分アクセスしにくいように思えるかもしれませんが、輪行で東北新幹線→いわて銀河鉄道と乗り継げば実走20km程度でスタート地点に至ることができます。
また、車で来る場合は、東北自動車道の松尾八幡平ICで降りるとスタート地点までは10kmもありません。
筆者は昨年まで輪行アクセス、今年は車でアクセスしましたが、比較的移動の負荷が少ないレースだなという印象があります。
八幡平は標高1,614mで、レースでは標高1,500m超まで登ります。コースプロフィール(メインコース)は、距離19.1km、獲得標高1,134m、平均斜度5.7%です。
平均斜度だけだと緩くて長い登りのように思われるかもしれませんが、実際の所は前半がかなりの急勾配で、後半はくだりも含まれるような、緩急のあるコースレイアウト、という表現が適切なコースです。
なお、メインコースの他に、8kmのショートコースもあります。
ヒルクライムレースに参加してみたいけれど今ひとつ自信がない、というような方でも気負わず参加できるようなイベントとなっています。
八幡平ヒルクライム2025①筆者のレース前
練習
8月は、はっきり言ってあまり練習できなかった印象です。
サボりがちになったというよりは、暑すぎて量質ともこなせませんでした。
正直、このとんでもない気温の夏(今後これが普通になっていくのだと思いますが…)にしてはよくやった方だと思えるくらいで、これは仕方ないのかなと思います。
レース前々週まではいつも通り練習し、レース前週の週末は多少量を落としました。月曜日は仕事の関係で数ヶ月振りのフルレスト、休暇を取った火曜はSSTショート。
水曜~土曜は30分~1時間程度、多少の刺激入れはしつつ疲れないくらいに乗り、本番に臨みました。

(前日はアスピーテラインを軽く走りました。)
なお、体重は、朝食後で61.2kgでした。昨年同条件で測って60.7kgだったため、昨年よりは気持ち増量。
食事
木曜日まではいつも通り。金曜日は白米を気持ち多めに食べましたが、その程度。
前日の土曜日は、朝に白米をお茶碗2杯分といつも通りのおかず、昼は道の駅で蕎麦を食べました。
そこにくるみゆべしと、道の駅で買ったおにぎりと、お饅頭みたいなお菓子と羊羹を食べました。
夜はコンビニで買った稲荷と、おにぎり3つを5時半頃に。
当日朝はコンビニで買った助六寿司とおにぎり1つを4時に食べました。
しかし、アップした後多少の空腹感があったため、ひと口羊羹を3つ、6時過ぎに食べました。
睡眠
スポットクーラーを使って何とか6時間強は眠るようにしていましたが、ここ最近HRVステータスも低めで、あまり質の良い睡眠はできていない感が強くありました。
前日夜は8時に消灯したのですがしばらく寝つけず、結局寝たのは10時頃。GARMINで測った睡眠時間は5時間44分でした。
ただ、HRVステータスは高めで、時間の割にはよく眠れていたようです。やはり涼しいとよく眠れるようで……。
アクセス
昨年まで輪行でアクセスしていたのですが、今年はレンタカー移動。

(東北道は概して快適です)
仙台から高速に乗って、西根まで。帰りも同じく西根から東北道に乗り、ひたすら高速で仙台に帰りました。
冒頭にも書いたとおり、八幡平はすぐ近くまで高速が走っているので、意外とアクセスしやすいのがいいところだなと感じました。先日の矢島カップの際などに比べると、運転は明らかに楽でした。
前日は時間があったので、参加4年目にしてはじめてビジターセンターを見学。八幡平の自然のゆたかさを感じられました。


宿泊は、昨年まで同様「ペンション日の出」さんにて。木陰のなかの閑静なペンションで、温泉がとても気持ちよく、とてもいいところです。
八幡平は標高が高いので、流石に日中は暑いですが、5時ごろになるとだいぶ涼しくなります。(しませんでしたが)散歩などをしても気持ちよさそうな気候です。

(ペンション日の出さん)
機材
決戦用のアイオロスXXXチューブラーを使おう……と思って2ヶ月振りに出してみると、後輪がパンクしているというあるあるのパターン。
仕方がないので、練習輪のキシリウムで臨みました。
練習仕様だと7.1kgなのですが、気温がそれほど上がらない想定だったため、シートチューブ側のボトルケージ(公称72g)を外しました。
したがって、概ね7kgちょうどくらいのはずです。過去3年間では一番重い仕様で臨むこととなりました。
八幡平ヒルクライム2025②筆者のレース
スタート前
4時起床で前述のとおり朝食を食べ、5時過ぎにチェックアウトして会場へ向かいました。朝は20℃を下回っているのではないかという気温で、肌寒く感じられるほど。
ぐったりするほどの猛暑のなか日々を過ごしている者からすると、本当に羨ましいことこの上ない気候だなと感じました。
アップはその辺でTSS20ちょっとくらい。300wくらい出すと少し身体が重く感じるような気はしつつ、パッと踏むと簡単に500wくらい出たので調子は悪くはないのかな…という感じでした。
ばったり出くわした青森のTさんや、2023年大会ではじめてご一緒してから毎年いいレースをさせていただいているKさん、先日の矢島カップで知り合ったFさんと喋ったりしながら和やかにスタートを待ちました。
あっという間に7時からの開会式が訪れ、7時20分から順次スタート。我々男子Aクラスは毎年ながら最後のスタートです。程よい緊張感のもと、スタートラインに経つことができました。
序盤
※ここから先、記憶で書いています。事実と相違するところがあれば申し訳ありません。
スタートからかっ飛んでいく高校生数人。
持つわけないよなと思いつつも、部で走っている高校生が弱いわけもないよなと思われるため、見えなくならない程度の距離を保って走るかたちでスタート。
過去2年は自分がペースメイクして走っていたのですが、今年は1人、かなり強い引きを見せた方がおられ、序盤は終始その方と並走するような形で走っていました。
見かけは並走していましたが、彼のペースを借りていたので実質的にペースメイクは彼におまかせ状態。
冒頭5分はゴルビーかな?という強度で、2km過ぎの最初のスノーシェードに入る時点で既に心拍は185を超えており、かなりギリギリに。
ただ、並走の彼も大分息遣いが荒く、辛くない訳ではないだろうなと思われた上、ここでドロップしても何にもならないため、ついていけるだけ着いていこうと頑張りました。
途中でKさんが少し前に出かけた時もありましたが、そんな具合で序盤は筆者ともう1人の2人で前を引く形で走っていたという感じでした。
スタート後数分で、Kさん、筆者と、一緒に引いていた方と、他3-4名くらいの集団になっていました。
中盤
8kmあたりで、大くだり~左カーブからの強烈な登り返しがあります。例年ここでKさんに一度置いていかれているのですが、今年も同様で、登り返しからの加速で全くついていけず置いていかれました。
Kさんもここから独走する気はなかったものと思われ、後ろを見つつ程々のペースで走っていたので、340-350wくらいで踏んで何とか合流。
合流時点でKさん、高校生の方、自分の計3名になっていました。
高校生の方がこのペースでいくと何分くらいか?とKさんに訊いていましたが、筆者はその会話に入れる余裕はなく。この辺りかなり一杯一杯でした。
ビギナークラスのゴールを過ぎ、ここから緩斜面と急斜面の繰り返しのようなコースに。
正直、この辺の記憶が全然ありません。
時間にしてスタートから30分くらいのはずで、過去2年アップダウンのある終盤でKさんに仕掛けられて負けていることに鑑み、30分すぎくらいで登り区間のうちにペースアップを図ろうとスタート前は思っていたのですが、とてもペースアップなど出来るような状態ではなく。メーターと2人だけを見ながら走っていたように思います。とにかく辛すぎました。
展開もなにも記憶がなく、我ながら酷いフォームだなと感じてしまうようなパワー任せのローケイデンスの踏み込みで何とか走っているうちに高校生の方がちぎれ、40分過ぎくらいだったかと思いますが、遂にKさんも、ふと後ろを振り向くと少し差ができていました。
この後に明らかに彼の方が得意であろうアップダウン区間が含まれるため、離せるのであればここで離すべきだと思い、パワーを上げられないまでも下げないように気をつけて、320w弱を保つことを意識して淡々と踏み続けました。
結果、少しずつKさんも離れていきました。
終盤
ダンシングをほぼ一切しなかったためか股間部の違和感が大きくなりつつあり、さらに水を飲みすぎたのか右の脇腹が急に痛くなってきましたが、そんなことを気にしている場合ではなく、あと10分ちょっとでいいんだと言い聞かせ、必死に踏みました。
最終版は登りでも300wが精一杯、くだりや平地に近いところだと300wを維持できなくなりましたが、できる最善を尽くしました。
ラスト2kmくらいで追いついた別年代の方が後ろにはりついてきて、結果的に緊張感をもって走れました。そんな具合で最後まで何とか頑張れて、ゴール。
53分20秒、アベレージ314wでした。

(ゴール直後の筆者)
八幡平ヒルクライム2025③レース後
登りきってからは、Kさんはじめ、大槌HCでご一緒させていただいたTさん、青森のTさん、Fさん、そしてFさんの知り合いのBさんなどと喋り、楽しい時間を過ごしました。強かったと言っていただけたり、Bさんからはブログ読みましたと言っていただけたりして、とても嬉しかったです。


(秋田側も美しい景色でした)



(この3枚は妻提供。3枚目は八幡平の山頂より。ゴール地点から30分弱歩くことで山頂にゆくことができます。)
レストハウスまで登ってみると、岩手山を取り囲むようにして雲海が。
筆者は高校生の頃に、学校の行事で岩手山に登ったことがあるのですが、その際、岩手山の山頂からはいちめんに広がる雲海を見ることが出来ました。
自転車で色んなところを登っていますが、後にも先にもあれほどの雲海には遂に出会えていません。
10何年か前ほどのいちめんの雲海ではありませんでしたが、かなりそれに近い景色で、在りし日を思い出しました。
大学生の頃、自転車で坂を登り始めたきっかけは、レースに出るトレーニングでも何でもなく、こんな景色を見たかったからだったな、ということも…。
必死にトレーニングをしているといい気分になれないことの方が当然多いもので、つい忘れがちなのですが、自転車は楽しいものだ、という初心は忘れずにいたいものだなと思います。

八幡平ヒルクライム2025④さいごに
下りは同世代のYさんという方と喋りながらくだり、下ってからはお振る舞いのカレーを食べました。美味しいことこの上なく。

そして、表彰式。今年も美味しいお肉を貰うことができました。

八幡平ヒルクライムには2022年から出走していて、58分19秒(年代別4位)→55分42秒(同2位)→54分58秒(同2位)→53分20秒(同1位)と、毎年着実にタイムを上げられています。
コンディションもあるとは思いますが、当初からすれば考えられないタイムで走れるようになっており、着実に成長出来ているのかなと思います。20代も終わりに近づきつつありますが、嬉しいことです。
色々とあって、恐らく今年はこの八幡平が最終戦で、少なくとも来年は出走するレースを大分絞る可能性が高いです。
出られるレース自体は少なくなってしまうと思いますが、出ることができたレースではまたいいレースを出来ればなという限りで、その時に向けて、時間を上手く使って練習していけたらなと思います。
ご一緒してくださった皆さん、本当にありがとうございました。心からハードで楽しいレースでした。また是非、どこかのレースでご一緒できた際はよろしくお願いします。



