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【PD-R9100】DURA-ACEペダルのインプレ。

シマノPD-R9100,所謂デュラエースペダルを購入しましたので,インプレします。

目次

はじめに:シマノ・デュラエースとは

PD-R9100 DURA-ACEペダルの解説

PD-R9100 DURA-ACEペダルを使った感想

最後に・DURA-ACEを使う「意味」

 

はじめに:シマノ・デュラエースとは

ロードバイクに乗って長い方であれば説明は不要かと思いますが,シマノのデュラエース(DURA-ACE)は,日本の自転車用品メーカー「SHIMANO」のハイエンドモデルにあたります。

DURA-ACEはアルミを意味する「ジュラルミン」と「エース」が元となった造語です。

近年のモデルでは,コンポーネントと呼ばれる変速関係部品一式とホイール,そして今回筆者が購入したペダルがリリースされている世代がほとんどです。

現行は21年秋にリリースされたR9200という型番が付されたモデルが最新となります。電動変速オンリーの12速コンポーネントで,ホイールも高い評価を得ています。

ただ,R9200世代のペダルは(未だ?)リリースされておらず,ペダルに関しては筆者が購入したR9100(型番としては1世代前)が記事執筆時点ではいまだに最新モデルとなります。

 

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PD-R9100 DURA-ACEペダルの解説

お値段・重量

お値段は、(SHIMANOのHPに定価の表示が見当たらないので、皆様よくお使いのワイズロードオンラインを参照すると)32,630円(税込)です。※+4mmではないノーマルver

比較対象として他グレードを挙げると、ボトムグレードのPD-RS500だと(同じく)6,581円(税込)です。ワンランク下のアルテグラグレードでは(同じく)21,018円(税込)です。

アルテグラグレードと比較して1.5倍、ボトムグレードのRS500と比較して約5倍のお値段となります。

 

重量は、PD-R9100がペア228g。アルテグラグレードは248g。RS500は320gとなります。

ボトムグレードのRS500比では約30%の減量、アルテグラグレード比でも約10%の減量となります。

たった数十g故に減量の数字自体は大きくありませんが、パーセンテージで見るとデュラエースペダルは下位グレードのペダルと比べてかなり減量が図られていることが分かります。



カーボンコンポジットボディ

ボディについては、カーボンコンポジットボディを採用しています。このため、近くで見ると一見小傷のように見える細かい文様があります。

カーボンコンポジットボディはデュラエースペダル、PD-R9100のみの特権ではなく、アルテグラグレード、105グレードのペダルも採用しているものです。

ただ、一括りにカーボンコンポジットボディと言っても、カーボンのグレード差等がある可能性はあります(そこまではSHIMANO HP等からは読み取れません……)。

スタックハイト

スタックハイトとは、ペダルの軸から踏み面までの高さのことです。低いほどペダルを踏んだ時のパワー伝達効率が良くなり、ダイレクト感が出ると言われます。

スタックハイトの低さは、PD-R9100の特徴となります。SHIMANO HPによればPD-R9100のスタックハイトは14.6mmとなります。アルテグラペダルのスタックハイトが15.8mmとされているので、約8%程デュラエースペダルの方がスタックハイトが低いこととなります。



クリートボルト

PD-R9100「だけ」の特徴として、専用の肉抜きされたクリートボルトが付いてくる点を挙げられます。このボルトはクリートを単体で買っても付いてこないもので、入手するにはデュラエースペダルを買う他ありません。

些細なと言えば些細な差ですが、このような点まで拘るあたりには、デュラエースペダルを作った方々の製品にかける想いが伝わってきます。

 

+4mm軸タイプ

PD-R9100だけではなくアルテグラグレードのPD-R8000にも用意されておりますが、軸長をプラス4mmして、Qファクターを拡げたモデルが用意されています。

Qファクターは広ければ広いほどよいというものではありませんが、他のペダルを使用していて内股になりすぎるような感を覚える方は、この+4mm軸タイプを試してみると良いかもしれません。

なお、この+4mm軸タイプは、通常タイプとお値段が異なります。

 

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PD-R9100 DURA-ACEペダルを使った感想

16年モデルの、第2世代SUPERSIXEVO HI-MODに取り付けしました。クランクはSiSL2、交換前のペダルは間に合わせでつけていたPD-RS500です。交換前もほぼ新品。

ビンディングの固定テンションは交換前後とも変更していませんが、はめ込みのカッチリ感は交換後の方が僅かに上がったような気がしました。

他、正直、分かりません。乗っている時にブラインドテストでR9100とRS500を区別しろと言われても、間違いなく無理だと言えるほど。

 

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最後に・DURA-ACEを使う「意味」

勿論、DURA-ACEペダルの方が100g程軽量であり、PWの伝達効率も良いはずです。

体感できないだけで、何wかは節約できているものと思います。

しかし、差額2万5000円程度のハイエンドペダルで得られるのは「それだけ」の差です。

では、DURA-ACEペダルに、ひいてはDURA-ACEの導入に意味がないかというと、間違いなくそのようなことはないと思います。

ペダル等製品単体では節約できるw数は僅かなものでしょうが、塵も積もれば山となるの原理で、それが積み重なると無視出来ない差になりうるからです。

 

プロは別として、アマチュアでDURA-ACEを使う必要があるレベルの人はごく僅か、等という言い方を耳にすることもあります。

上記の「無視出来ない差」が本当に無視出来ない差と言えるほど自身を鍛えて、走っている人はアマチュアでは極わずかだというのがその理由かと思います。

しかし、自転車に乗っていれば、皆それぞれに何かを目指していることが多いものかと思います。

例えば、同じチームの誰々に勝ちたいだとか、レース志向でなくとも、どこまで走ってみたいとか。この上なくストレスフリーな機材で余暇のサイクリングを楽しみたい、等という方もおられるでしょう。

そんな目指す先を叶えたいと思った時、「アルテグラだから、105だから、(他、◯◯だから)負けた・できなかった」等と思いたくない、と考える人もいるかと思われます。

勿論実際に「アルテグラだから、105だから(他、◯◯だから)負けた・できなかった」という事態が生じることはアマチュアレベルではそうそう無いと思われ、つまりはプラセボです。

しかし、「機材には言い訳はできない・使い得る最高の機材を使っている」と思えるのがモチベーションになる場合は、レベルを問わずあるものと思います。

仮にDURA-ACEのコストに対して実際に得られるPWのセーブがほぼ実益とならないようなサイクリスト(筆者も含む)であっても、例えば上記のようなメンタリティを理由に、DURA-ACEを使う意味があるものではないかと考える次第です。

 

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