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【整備の部屋】チェーンへの注油等(駆動系メンテ)(難度:★☆☆)

「整備の部屋」では、ロードバイクやクロスバイクの整備に関わる情報を発信します。

⚠自転車は命を預ける乗り物です!少しでも不明な点、不安な点があれば、ショップ等信頼出来る人に確認してください!

目次

はじめに:スポーツ自転車における注油(駆動系メンテ)の必要性

スポーツ自転車における駆動系メンテ①:必要な道具

スポーツ自転車における駆動系メンテ②:実作業

 

はじめに:スポーツ自転車における注油(駆動系メンテ)の必要性

金属部品の宿命として、ある一定の条件下ではサビが発生します。

折角省エネルギーで前に進めるスポーツ自転車も、駆動系が錆びてしまうと本来の性能を発揮できません。サビが駆動ロスを生んでしまいます。

このため、サビさせないように、またサビを最小限に抑えるために、注油をはじめとするメンテナンスが必要となります。

 

注油のタイミング

よくある質問が、注油ってどんなタイミングですればいいの?というもの。

こればかりは使用条件で大きく異なるとしか言えません。

筆者は駆動系が汚れてしまうのが嫌で、ワックスタイプという比較的汚れにくいオイルを使っています。

しかし、汚れにくい反面オイルが飛んでしまうのは早く、どうしてもメンテナンスは多く行わざるを得ません。

逆に、汚れやすいものの油膜が長持ちするオイルもあります。

このようなオイルをご使用であれば、筆者よりはメンテナンスの頻度が少なく済むものと思われます。

もし明確な指針を掴みたければ、以下記載の方法で油膜を落としきった状態で、あえて乗ってみるといいと思います(駆動系に大きな負荷がかかるので、あくまでも少し乗る程度に)。

油膜が消えたチェーンの感覚を覚えれば、こうなったらメンテナンスしなければ、というタイミングも分かるものと思います。

 

ただ、上記とは別に、必ずメンテナンスしなければならない時があります。それは「雨や雪で濡れた時」です。半日放置すると錆びます。

雨や雪に濡れた場合で時間が取れない時は、とりあえず注油だけしておきましょう。そのうえで、時間が取れた時に以下記載の方法でメンテナンスすると良いです。

 

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スポーツ自転車における駆動系メンテ①必要な道具

スポーツ自転車における注油をはじめとする駆動系メンテに必要なのは、以下の道具です。

チェーンオイル(必須)

これがなくては始まらない、チェーンオイルです。

ウェス(必須)

簡潔にいえば拭くための布です。毛羽立ちにくい方が作業性はよいです。

色々使ってベストだなと個人的に思うのは、古いワイシャツ。

ナイロン系の布地が一番作業しやすいなと感じます。

洗浄液(必須)

自転車屋さんで売っています。オイルを落とすためのものです。

歯ブラシ(必須)

駆動系の歯車郡を綺麗にするために欠かせません。

チェーンクリーナー(あるととても便利)

最後はチェーンクリーナーという器具です。

これは無くてもできますが、あると作業性が格段に向上します。

特に忙しい方にはおすすめです。

 

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スポーツ自転車における駆動系メンテ②実作業

それでは、実作業です。

※駆動系メンテは人によって色々なやり方があると思います。

もっと良いやり方がある!と思われる方もおられると思います。

もしよりよいやり方等あれば、ぜひご連絡いただければと思います。

 

(1)チェーンの洗浄

注油を行う前に、チェーンを洗浄します。

古いオイルが汚れとともにべったり着いたチェーンに継ぎ足しで注油しても、汚れを促進させることにしかならないからです。

やり方としては、洗浄液をチェーンに吹いて、ウェスでチェーンを拭き取る…というものです。根気よく繰り返すと、チェーンが段々と綺麗になっていくはずです。

 

チェーンクリーナーがあると、洗浄作業はあっという間に終わります。

メーカーによって使い方の差はありますが、洗浄液をクリーナーに入れて、チェーンを噛ませてペダルをぐるぐる回すとあっという間にチェーンが綺麗になります。

 

(2)フロントチェーンリングの清掃

フロントのチェーンリングも、併せて清掃しましょう。

洗浄液とウェスで綺麗にしていきます。

 

(3)スプロケットの清掃

さらに、カセットスプロケットという後輪についたタケノコ状の歯車を清掃します。

洗浄液を吹いて、ウェスで拭きます。歯が密集しているので、歯ブラシも併用すると良いです。

(4)プーリーの清掃

リアディレーラー(後ろ変速機)に2つついたプーリーという部品は、チェーンが回転すると必ず回転する関係上、ほかの歯車より汚れを溜め込みやすいです。

メンテを怠るとべっとりと油脂が固まってしまう場合さえあります。

メンテナンスを行う度、綺麗にするのが望ましいです。

やり方としてはほかの歯車と同じで、洗浄液とウェスの組み合わせで汚れを拭き取ります。

 

(5)チェーンへの注油

ひと通り洗浄を終えたら、チェーンに注油します。

ポイントはチェーンひとコマずつ注油していくこと。そして、垂れそうなくらい注油してしまった場合は、余分を拭き取ることです。

 

(6)変速機への注油

チェーンと歯車を綺麗にし終わったら、変速機も綺麗にしましょう。

まずは洗浄液をウェスに吹いて、ウェスで汚れを拭き取ります。

そのうえで、バネ部分・ネジ部分に少しずつ注油しましょう。

チェーンと同じですが、明らかに注油しすぎた場合は汚れを防ぐため、拭き取りましょう。

 

以上で作業は終了となります。

 

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