※この記事で掲載しているのは本ブログを立ち上げる前(2017.7.16)のライドですが、個人的な記録として残していたものを再編集しています。
アクセス
野猿街道を西に、16号を少しかすって橋本からR413へ走ります。そこから道志みちをさーっと走り、山中湖へ。
…と、そんな楽にはいきませんでした。
正直自分のなかで道志みちは「過去に苦しめられた坂」にカテゴライズされていて、今の自分にとっては大したことなかろうと思っていたのですが、なめてかかったのが間違いでした。
道の駅どうしまで気持ちよく走ったつもりでしたが、まったく休憩挟まなかったのはどうもよくなかったようです。
山伏峠区間に入ってから一気に脚が動かなくなり、なんとか越えたような感じで山中湖にたどり着きました。
山中湖からの富士は残念ながら笠雲が。
湖岸のサイクリングロードを走り、西へ。
R138へ入り、下り基調の数キロを駆け抜けて「富士山北麓公園」へ至ります。
所属しているサークルの活動がこの公園で行われており、自身は参加しなかったものの、顔を出しました。
輪行袋や夜間用ライトなど走るのに不要な荷物を置かせてもらい、軽量化して再スタート。
富士スバルラインヒルクライム
(以降帰りに撮った写真が混ざります)
富士山の5合目に至る舗装路は3つありますが、そのうちのひとつがこの富士山の北側から登る「富士スバルライン」です。
大まかなコースプロフィールは24km、平均斜度5%というもので、ゆるく長く登るヒルクライムコースとなります。
スバルラインは有料道路ですが排気量0の自転車はお安く、200円。
自動車は2000円するそうで、自転車では随分お得に立ち入れます。
何kmだったか明白に覚えていませんが、1桁kmの割と早いところで1合目の看板が出てきます。1合目で既に標高1400m超えとなります。
道志みちで既にかなり疲労しているのもあって、調子は良いとは言い難いです。
心肺機能は筋肉に比して回復が早いとは言いますが、一旦使い切ってしまうとしばらく休んで全快させない限りもう一度フル稼働させようとしてもしてくれないのは筋肉と同じだなと感じます。
最序盤からせいぜい斜度5%だろうなという緩い坂で心拍があっという間に170、ちょっとペースアップを試みると簡単に180まで振れて先行きが危うく。
加えて腰。道志の山伏峠ですでに痛み始めていたため、スバルラインでは最初っから痛い状態でのスタート。ダンシングしたりでごまかそうとするも限界がありました。
そんなこんなで最初っからインナーロー34-25で70回転が精一杯、時速12kmで心拍170…という有様です。
1合目の標高1400mの看板を見て、あと1000m登るのか…!と暗澹とした気分になったのだけは明確に覚えています。
両側は森林地帯です。一旦立ち入ったら二度と出てこれなそうな深い森。昨年訪れたあざみライン同様に野生動物に会えるかなと淡く期待していたのですが、今回は遭遇できず。
この時期スバルラインはマイカー規制で走りやすいです。観光バスとごく少数のトラックはいますが、一般車がいないのはかなり違うなと感じます。電気自動車は入れるはずですが、数台しか見かけませんでした。
スバルラインはご丁寧に1kmごと看板がある、割と心折り仕様です。登っても登っても減らない残り距離に嫌になってきます。加えて道が単純で序盤の景色の変わりばえのなさ。
3合目あたりが一番きつかったような感があります。水の携行がちょっと少なすぎて(ほぼ500ml 1本だけで登りはじめました)、2kmにひとくちの補給で我慢してたのも中盤になって結構効いてきました。
1合目2合目には駐車場があり、自販機くらいあるだろうと思っていましたが、ありません。山ですから、そんなものです。想定が甘すぎました。
足は結局この時をはじめとして何回かつきました。最初はタイム計測していたのですが、序盤8kmで40分かかっていることに気づいた時に気にするのをやめました。
3合目をすぎてしばらくして、雲の中へ。
雲を突き抜けると眩しいくらいの青空。山の天気は気まぐれです。
ラスト7キロ、4合目手前の駐車場にやっと自販機が現れました。ここでコーラを購入し、ほぼ一気飲み。この時飲んだコーラほど美味しかったコーラもなかったような。
相変わらず腰は痛みますが、元気になって登る登る。
ラストの3kmほどはほぼフラット。写真は、5合目に程近い場所で撮影した景色です。
そしてついに登頂。富士スバルライン、制覇。1時間58分もかかってしまいました。
富士ヒルのタイムはヤビツの2倍程度と聞いていましたが、大幅にこちらのほうが遅くなってしまいました。
道志みちでの疲弊というハンデの他にヤビツは追い風、今回は向かい風なのも大きいだろうなとは思います。
昨日来客があって四時間しか寝ていない寝不足も大きいでしょう。
富士山は雲の中。今日はついに山頂を一度も拝めずでした。
それにしても人が多かったです。いかにもな登山客ばかりなあざみラインの五合目なんかと違って、団体で来たいかにも登山には慣れていなさそうな装備の人たちがたくさんです。中国に来たんじゃないかと錯覚するくらいあちこちで飛び交う中国語(笑)
これだけは食べたかった、こけももソフトです。
あざみラインのこけももソフトはソフト自体がこけもも味なのに対して、スバルラインのはコケモモシロップが上からかかっている、中身は普通のバニラ系ソフトクリームです。
5合目の喧騒にそう長くいる気にもなれず、早々に下山にかかりました。
4合目付近の駐車場に降りてきて、展望台に上ると雲の上でした。
自分が自転車で坂を登る目的のひとつに「雲海を見たい」というのがあります。高校生のときに登山で見た雲海が忘れられなくて、あんな景色をもう一度見たいと。
ここで見ることができたこの景色は「雲海」と呼べるほどではないですが、神秘的ではありました。雲の上にいる感動はあの時と同じです。
数分で雲が流れてきて、あっという間にガスってきたので下山再開。
何合目のところで停車して写真撮ったりしながら、まったりくだりました。
2合目付近、樹海台駐車場より。
帰途
サークルのテントで荷物を受け取り、談笑すること数十分。日没までに道志みちを抜けたかったので帰途へつきました。自動車専用道路R138の側道は一般道R138と違って、良い雰囲気な静かなみちです。
山中湖。富士は結局笠雲のままでした。目を反対に向けると、山の斜面を這うようにして雲がかかっている面白い風景です。
道志みちへ。山中湖→橋本は延々下りなので距離の割にあっという間です。
神奈川県に入ると少し登り返すものの、そこまではほとんど規制速度の40km/h近くを維持して山梨神奈川の県境まで走れてしまいます。
橋本からは行きと同じく16号→野猿街道で帰宅。本日の走行距離225.74kmでした。