"GRIMPEUR"

…グランペール…

エスケープR3のクイックリリース化について。

目次

エスケープR3のクイックリリース化①はじめに

エスケープR3のクイックリリース化②なぜスキュワーを採用しているか?

エスケープR3のクイックリリース化③クイックリリースとスキュワーの比較

エスケープR3のクイックリリース化④クイックリリースレバーの規格・取り付け方

エスケープR3のクイックリリース化⑤さいごに

 

エスケープR3のクイックリリース化①はじめに

台湾の自転車メーカーGIANTの定番クロスバイクといえば「エスケープR3」です。

通勤通学といったライフスタイルユースから、週末のサイクリングまで。そんな実用と趣味を兼ねるクロスバイクとして、長年にわたり幅広い支持を得ています。

筆者含め、このエスケープR3から趣味としての自転車を始めた方も多いことでしょう。

そんなエスケープR3ですが、2020年モデルからホイールの固定が「スキュワー」によるものとなりました。

しかし、インターネットで検索するとクイックリリースに換装したい方が一定数おられるようで、「エスケープR3 クイックリリース化」などといったワードが検索サジェストに上がってきます。

今回は、そんな需要にお応えできればと考え、エスケープR3のクイックリリース化について解説してゆきます。

 

 

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エスケープR3のクイックリリース化②なぜスキュワーを採用しているか?

エスケープR3には、そもそもなぜ、スキュワーが採用されているのでしょうか。

過去を振り返れば、2020年モデルまでは長年にわたりクイックリリースを採用していた過去があります。筆者が購入した15年モデルも純正でクイックリリースを採用したホイールが付属してきました。

それをわざわざスキュワーに変更したのは、「事故防止」「盗難防止」の観点によるものです。



クイックリリースは何かに引っ掛けるなどの拍子にレバーが開いてしまうことが皆無とは言えず、工具不要で開閉できることから停車中にいたずらにより緩められてしまうことも考えられます。

また、一旦開放した後は手のひらにあとが残るくらいしっかりと締めないといけませんが、扱いに慣れていない人が触った後では、そのような締め方をされていない場合もあります。

そのような固定のゆるい状態で乗ってしまうと、最悪の場合、ホイールが外れる危険があります。

 

エスケープR3は趣味としてのサイクリング100%で使うことばかりを想定された車種ではなく、快適な通勤通学等の足としての用途も想定された自転車です。

言い換えれば、ガチガチのサイクリストだけではない、幅広い層の人達が幅広い用途で使うことを想定した自転車です。

このような自転車において、特にスポーツユースする以外の層が相当数いることに配慮してクイックリリースではなくスキュワーを採用するのは、自然といえば自然なことだと言えるかと思います。

 

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エスケープR3のクイックリリース化③クイックリリースとスキュワーの比較

上述したように、クイックリリースはスキュワーに対してメリットばかりではありません。ここで、それぞれの利点を整理してみます。

クイックリリースのメリット

クイックリリースのメリットは何と言っても「ホイールの着脱の容易さ」です。

出先でパンクした際などでも、工具不要でホイールを外して修理にかかれます。

輪行でも同様、レバーをワンタッチでホイールが外せます。

とはいえスキュワーでも六角が一本あればいいですし、極力工具を持ちたくないロングライドなどであっても大概携帯工具くらいは持っているかと思いますので、大きなメリットというほどではないと思います。

プロのレースではディスクブレーキの出始めの頃、スキュワーだとパンク修理の際のホイール交換にクイックリリースより大幅に時間を要することが問題視されたことはあります。しかし、我々のような大多数の一般ライダーには特段関係のない話です。

クイックリリースのデメリット

クイックリリースのデメリットは、すでに紹介したとおり、「不意に外れることが皆無ではない」「いたずらされる可能性がある」といったことを挙げられます。

 

スキュワーのメリット

スキュワーのメリットはクイックリリースのデメリットの裏返しです。

不意に外れる可能性はクイックリリースより低い

工具がない限り外せないため、いたずらされる可能性もクイックリリースよりは低い

といった点が挙げられます。

また、この他に「剛性が高くなる」ということも挙げられます。

ディスクブレーキがロードバイクの主流になり始めた頃によく挙げられたメリットですが、概してクイックリリースよりも固定力をしっかり確保でき、高い剛性を得られると言われています。

 

スキュワーのデメリット

スキュワーのデメリットは工具がなければホイールを外せないことですが、これがどれほどのデメリットになるかというと、個人的にはそれほどでもないのではないかと思います。

毎週輪行するような方であれば別ですが、上に記載したようにロングライドの場合などでは大概工具を持参していることが多いでしょうし、ライフスタイルユースから週末のサイクリングのような用途において、スキュワーがクイックリリースに対して無視できないほどのデメリットを持っているようには個人的には思えないところです。

 

 

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エスケープR3のクイックリリース化④規格・取り付け方

ここまでメリット・デメリットを挙げてきましたが、上記のとおり個人的にはスキュワーでも別段全く問題ないと考えてはいます。

しかし、クイックリリース化したい!という方は一定数おられるようですので、エスケープR3に適合するクイックリリースレバーや、クイックリリースレバーの取り付け方について、説明していきます。

 

クイックリリースレバーの規格

クイックリリースレバー、スキュワーもそうですが、「エンド幅」により複数の種類が存在します。エンド幅とは、簡単に言えばホイールの軸部分の幅です。

エスケープR3に適合するものは、フロント側100mm、リア側130mmのものです。

 

ちなみに(最早昔話ですが)リムブレーキのロードバイクと同じ幅であり、これがエスケープR3が古くから支持を受けてきた大きな理由のひとつであったりします。

他のクロスバイクがリア側135mmでロードバイクのホイールを使い回せないことが多いのに対し、エスケープR3はロードバイクと同じ幅であるため、ロードバイクのホイールを使いまわしできた…というメリットがありました。

 

クイックリリースレバーの取り付け方

ホイールを車体から外し、スキュワーを抜いたら、ホイールの軸部分にクイックリリースレバーを差し込みます。この時、ホイールの両端からナットに向けてバネを入れる必要があります。

バネは、車体の外側が開くように取り付けなければなりません。

バネを入れて、ナットを取り付けたら、いよいよホイールへの装着です。

クイックリリースレバーは、車体の左側に来るようにセットしましょう。

 

ホイールのエンド部分に軸を入れたら、まずはナットを締めていきます。

程よくしまってきたら、レバーを倒し込んでみます。

レバーがさして力を入れずともパタっと倒れるようなら締め付け不足です。締めた後のレバーを手で回せてしまう程度でも、締め付け不足です。

目安として手のひらに跡がしっかり残るくらい、きつく締め付けなければいけません。

握力によりけりな部分もあると思いますが、自分の場合、これ以上締めるとレバーを倒し込めないな…というところまで追い込んだ上で締めています。

きつく締めすぎると回転抵抗になると言われることがたまにありますが、個人的には締め方で回転抵抗に有意な差が出た経験はなく、むしろ外れる危険がある方が怖いので、目一杯締めるようにしています。

 

なお、レバーを倒す向き前輪が「上」か「斜め後方」後輪が「上」か「斜め前方」か「斜め後方」が見ていると多いかなという印象です。「下」は推奨されません。

フレームやフォークのチューブとレバーが完全に重なるように締めると、レバーを外すときにレバーのカム部分に指が入らなくて多少苦労することがあります。

このため、個人的にはフレームやフォークのチューブからは少しずれた方向に倒すのが良いと考えています。



 

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エスケープR3のクイックリリース化⑤さいごに

いかがでしたでしょうか。

エスケープR3は汎用的な規格を採用していることからカスタムベースとしても最適であり、筆者も自転車を始めたての学生の頃、なけなしのお金をやりくりしてカスタムに励んだ過去があります。

クイックリリース化は良さが皆無ではないものの、あえてお金を出してやる価値があるかというと個人的には微妙かなというところではあります。

しかし、「まずやってみる」姿勢で触ってみるのはけして悪いことではないと思います。結果的に費用対効果の悪いカスタムでも、「いじる技術」や「規格に関する知識」はかけがえのないものとして得られます。

どうしてもクイックリリース化したい!とお考えであれば、ぜひチャレンジしていただければと思います。



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【ロードバイク・タイヤ】ヴィットリア・コルサネクストを購入した話。

目次

ヴィットリア・コルサネクスト①はじめに

ヴィットリア・コルサネクスト②コルサシリーズのラインナップ

ヴィットリア・コルサネクスト③インプレ1・走行性能

ヴィットリア・コルサネクスト④インプレ2・快適性

ヴィットリア・コルサネクスト⑤インプレ3・グリップ

ヴィットリア・コルサネクスト⑥あとがき

 

ヴィットリア・コルサネクスト①はじめに

ヴィットリア(VITTORIA)は、言わずとしれたイタリアのタイヤメーカーです。

エントリーモデルで完成車に多く採用されているザフィーロからロードバイクをスタートした方も多いでしょうし、ハイエンドのコルサシリーズはトッププロからアマチュアまで、幅広い層の支持を受けています。

今回紹介するのは、そんなヴィットリアのタイヤ「コルサネクスト」です。

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ヴィットリア・コルサネクスト②ラインナップと筆者の購入モデル

ひとくちにコルサシリーズと言ってもラインナップは結構多く、多岐にわたります。

www.vittoriajapan.co.jp

とても簡潔にまとめると、

・決戦用の「コルサスピード

・オーソドックスな「コルサプロ

・耐久性が高い「コルサプロ・コントロール

・今回紹介する「コルサネクスト

の4種類があります。

ヴィットリアのHPには各タイヤの性能がチャートで示されていますが、各タイヤのそれを引用すると、以下のとおりです。

コルサスピード

コルサスピードのチャートは、以下のとおりです。

SPEED:10

SPPLENESS:10

MILEAGE:3

LIGHTWEIGHT:10

GRIP:7

PROTECTION:5

公式に用途としてタイムトライアル及びヒルクライムに最適と謳われており、耐久性よりも走行性能を優先していることから、このような数値配分になります。

トレッド面は薄く作られており、注意書きとしてブレーキロックをするとトレッドが摩耗する旨の記載があるくらいです。

後述のタイヤより走行性能自体は高いものがあると思いますが、普段遣いには向かない、決戦用タイヤといえるでしょう。

なお、決戦用として依然支持を集めるチューブラーの他、チューブレスレディも展開されています。

重量はチューブラーの23Cで200g、25Cで205gと非常に軽量です。

チューブレスレディについては、23Cが225g、25Cが240gです。

コルサプロ

オーソドックスなモデルとして展開されているのが「コルサプロ」です。「コルサ」の後継として販売されたモデルです。

「コルサプロ」のページには性能チャートが示されていません。旧作コルサのページには示されているので、それを引用すると以下のとおりです。

SPEED:9

SPPLENESS:9

MILEAGE:7

LIGHTWEIGHT:9

GRIP:9

PROTECTION:9

上記の「コルサスピード」を10とした場合に、速度、柔軟性、そして軽量性の項目では一歩譲るものの、グリップや耐久性の項目では上回っています。

柔軟性については「コルサスピード」に一歩劣ると言えど、320TPIのコットンケーシングを使用しており、他の多くのタイヤと比べれば非常に高い柔軟性を誇ると言えます。

「コルサスピード」の走行性能を受け継ぎつつ、より普段遣いも適した形としたタイヤ…といえるでしょう。

展開はチューブラーとチューブレスレディの2種類です。前作ではクリンチャーもありましたが、今作では無くなりました。

チューブラーは23Cで285g、25Cで295g、28Çで340g、30Çで365gです。

チューブレスレディは24Çが265g、26Çが275g、28Çが295g、30Çが300g、32Çが320gです。

コルサプロ・コントロール

耐久性を重視したタイヤが「コルサプロ・コントロール」です。

「コルサプロ・コントロール」の性能チャートは示されていませんが、前作「コルサ・コントロール」の性能チャートは以下のとおりです。

SPEED:7

SPPLENESS:10

MILEAGE:7

LIGHTWEIGHT:7

GRIP:10

PROTECTION:10

軽量性や走行性能そのものは他のコルサシリーズに一歩譲りますが、柔軟性やグリップ、堅牢性といった面が重視されています。

前作の「コルサ・コントロール」はクリンチャー、チューブラー、チューブレスレディの展開ですが、「コルサプロ・コントロール」はチューブレスレディのみの展開となっています。

重量は、26Cで295g、28Cで310g、30Cで320g、32Çで340g、34Cで360gとなっています。

コルサネクスト

そして最後が、筆者購入のコルサネクストです。他のコルサシリーズがコットンケーシングを使用しているのに対し、このコルサネクストは100TPIのナイロンケーシングを使用しています。

他のコルサシリーズでも使用されているグラフェンコンパウンドに、「シリカ」を融合しているのが特徴として挙げられます。

コルサネクストの性能チャートは、以下のとおりです。

SPEED:9

SPPLENESS:8

MILEAGE:9

LIGHTWEIGHT:9

GRIP:8

PROTECTION:8

他のコルサシリーズと比較すると、このコルサネクストのみ7以下の項目がありません。逆に10の項目もありませんが、良い言い方をすれば高次元で性能をバランスしたタイヤと言えるかと思います。

公式HPには「長時間の厳しいライドで毎週何マイルも走るような熱心なサイクリストの要件を満たすように設計」とあります。

メーカーの想定としては、高レベルなトレーニングからレースも視野に入ったタイヤ…というところなのかなと思います。

チューブラーやチューブレスレディしか展開のない他のコルサシリーズに対し、クリンチャーの展開もあるのがその辺の想定を伺わせます。

展開としては、チューブレスレディとクリンチャーの2種類です。

チューブレスレディは24Cで260g、26Cで285g、28Cで300g、30Cで310g、32Cで330g、34Çで340gです。クリンチャーは24Cで190g、26Cで200g、28Cで210g、30Cで220g、32Cで235g、34Cで240gです。

 

筆者が購入したのはこのコルサネクストで、26Cのクリンチャーモデルを購入しました。

筆者が使用するフルクラムレーシングゼロ(COMP)はチューブレスも使用でき、長らくIRCのチューブレスタイヤを使っていましたが、維持管理のし安さの観点から普段遣いはクリンチャータイヤに戻したいなと考えたため、今回はクリンチャータイヤを選択しました。

 

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ヴィットリア・コルサネクスト③インプレ1・走行性能

転がり

最近はIRCのFOMULA PRO RBCC、そしてASPITE PRO S-LIGHTを主に使っていました。体感としてそれらとの差は実感できるほどではなく、双方よく転がるという印象です。

コルサシリーズは柔軟性が高い…と言いますし、別ホイールでチューブラーで使っている旧コルサの印象としてはその通りだと思うのですが、このコルサネクストはナイロンケーシングによる為か、受けるフィーリングは硬質です。

IRCの上記2タイヤ、特にチューブレスのFORMULA PROよりは(当然といえば当然ですが)明らかに、クリンチャーのASPITE PROと比べても硬いフィーリングかな…と思います。

転がっていく感じや走行音からは、あくまで主観ですが、コンチネンタルの旧作グランプリ(4000S2)に近い雰囲気を感じました。

登坂性能

別段軽量を謳っていませんが、26Cで200gとクリンチャータイヤとしてはかなり軽量です。ホイールのリム幅との兼ね合いを考えると使えないホイールもありそうですが、24Cだと190gとなります。

他メーカーだと幅広く支持を集めるグランプリ5000の25Cで210g、筆者が別に使用中で軽量を謳っているASPITE PRO S-LIGHTでも25Cで200gと考えれば、クリンチャータイヤとしては一線級の軽さだと言って差し支えないでしょう。

ブログ名の通り筆者はヒルクライムをメインに自転車を楽しんでいますが、他のハイエンドクリンチャータイヤと比較しても遜色ない登坂性能です。

重いタイヤにありがちな、タイヤが地面にねばりついているような嫌な感じはありません。

 

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ヴィットリア・コルサネクスト④快適性

快適性については、上記走行性能の項目で挙げた通り比較的硬めなフィーリングで、特段優れているというものではありません。

組み合わせているホイールがかなり硬めなレーシングゼロであるという点も大きいと思いますが、フレームがカーボンであっても衝撃は相応に来ます。

ただし、クリンチャータイヤは一般的にこんなものかなと思います。際立って不快なわけではなく、特段快適性に優れていないというのみです。

 

筆者は別ホイールでチューブラーのコルサを使っていますが、それと比較すると差があるのは事実です。

コルサという名前ではありますが、あくまでナイロンケーシングのタイヤであり、他のコットンケーシングのコルサとは違うもの…という前置きを頭に置いた上で使うとよろしいかと思います。

※繰り返しのようですが、こちらのコルサネクストが他のメーカーのタイヤと比べて快適性に優れないのではなく、コットンケーシングのコルサが非常に快適性が高いことにより、他のコルサシリーズと比べれば相対的には劣る…という立ち位置です。

 

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ヴィットリア・コルサネクスト⑤インプレ3・グリップ

筆者はロードレースをやらないので、そこまでシビアな領域での挙動は試していません。

しかし、公道レベルのくだりでもこのタイヤのグリップの良さは実感できるところです。

コルサプロ及びコルサコントロールよりは劣るという位置づけですが、それでも非常にハイレベルなところにあると思います。

タイヤによっては後輪荷重が少しでも抜けた状態で不用意にブレーキングすると簡単にリアタイヤがロックすることがありますが、このタイヤにはそのような感がありません。

「これ以上ブレーキングするとロックするよ」という当たりが掴みやすいタイヤだなと感じます。

 

上記のとおり比較的硬質なフィーリングのタイヤではあり、この手のタイヤは車体を傾けてコーナリングするのが少し怖いこともあるのですが(筆者はコーナリングについては、比較的下手な方だと思います)、このコルサネクストは路面にしっかり追従している感じがあり、コーナリングでも比較的怖さを感じません

下手な人ほどよいタイヤを使うとよいと言われますが、そのような点を考えるとこのコルサネクストはハイレベルな方はもちろん、始めたての方などにもおすすめできるタイヤだと思います。

 

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ヴィットリア・コルサネクスト⑥あとがき

耐パンクベルトも入っているとのことで、耐久性能も十分なものがあることが謳われていますが、幸いにしてそれを試せる機会に至っていません。

しかし、上記の通り26Cで200gというかなり軽量なタイヤであるのは事実のため、他のクリンチャーと比べて堅牢かと言えば多分そのようなことは無いかと思います。Twitterで検索しても、2000km未満で寿命を迎えた…というツイートが複数件見当たりました。

あくまでハイパフォーマンスタイヤとして必要十分な堅牢性を持っている…という認識で使うべき製品だと思います。

 

走行性能については、クリンチャータイヤとしてはトップクラスの性能を持つもののひとつであるのは確かだと言っていいと思います。

定価は9000円に迫るくらいですが、他メーカーのタイヤも皆かなり高騰しており、片側で10000円を超える製品も別段珍しくなくなっているのが現状のため、却って良心的な価格設定とさえ言えると思います。少なくとも、この値段相応、それ以上の価値はあるタイヤと言っていいかと思います。

コルサネクスト、とてもいいタイヤであるのは事実です。ハイエンドクリンチャータイヤを選ぶ際は、ぜひ、選択肢のひとつとしてご検討いただければと思います。

 

 

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2024年3月活動ログ

ピックアップ写真

活動ログ

  • 1日 ジョグ6km
  • 2日 5分IV✕9本
  • 3日 4分IV✕11本
  • 4日 ジョグ30分
  • 5日 10分IV✕2本
  • 6日 Zwift20分
  • 7日 4分IV✕5本
  • 8日 ジョグ10km
  • 9日 ジョグ7km
  • 10日 ジョグ14km
  • 11日 4分IV✕4本
  • 12日 4分IV✕7本
  • 13日 Zwift20分
  • 14日 4分IV✕✕4本
  • 15日 ジョグ5km
  • 16日 サイクリング50km
  • 17日 5分IV✕9本
  • 18日 ジョグ10km
  • 19日 4分IV✕5本
  • 20日 ジョグ3km
  • 21日 4分IV✕5本
  • 22日 4分IV✕5本
  • 23日 Zwift35分
  • 24日 サイクリング50km
  • 25日 4分IV✕5本
  • 26日 ジョグ4km
  • 27日 サイクリング20km、Zwift20分
  • 28日 4分IV✕5本
  • 29日 ジョグ7km
  • 30日 5分IV✕9本
  • 31日 Zwiftアルプ41分36秒

カンパニョーロのグループセットをインプレしてみる話。

筆者は、カンパニョーロのグループセットを使っています。

恐らく(恐らく…というのは、経緯は後で説明します)2007年モデルのヴェローチェです。

2年ほど使用して、手にも馴染んできたのでインプレします。

目次

カンパニョーロのグループセット①ヴェローチェとの馴れ初め

カンパニョーロのグループセット②組み付け

カンパニョーロのグループセット③エルゴパワーの操作感

カンパニョーロのグループセット④ブレーキ

カンパニョーロのグループセット⑤変速

さいごに

カンパニョーロのグループセット①ヴェローチェとの馴れ初め

出会うまで

ロードバイクをお店で買えば、9割がたは日本のシマノ製のコンポーネントで変速関係が構成されているものと思います。

筆者の自転車も購入時点ではシマノのコンポで組まれておりました。

シマノのコンポに、性能の面ではっきりいって不満はないです。

Clarisからデュラエース、ママチャリのターニーまで使ったことがありますが、ターニーでさえ変速が決まらなかったことなどはありません。

ブレーキは105以上しか使ったことがない(Claris完成車はサードパーティ製ブレーキがついてきたものの、身の危険を感じ1ヶ月足らずで105に交換)ですが、5800の105のブレーキは素晴らしいものです。

パワフルに、軽いタッチでしっかり効きます。調整も簡単です。

そんな具合でモノとしての不満はなかったのですが、カンパニョーロというメーカーの製品への憧れはずっと持ち続けていました。

古いツール・ド・フランスの動画を見ていると出てくるインデュライン選手、彼が使っている出始めの頃のエルゴパワーとそれに連なるグループセットが格好よくて、憧れていた次第です。

 

ここ数年、カンパニョーロのラインナップからは5アームのクランクが消えました。そして、銀色のグループセットもどんどん廃盤となり、今ではケンタウルを残すのみです。

廃盤にならないうちにケンタウルを買おうかと長らく思っていたのですが7万円以上という額を必要性に迫られていない状況でぽんと出すのには抵抗があったため、何度も二の足を踏んでその場駆け足をしていました。

出会い

そんな中、某中古自転車ショップのオンラインストアを眺めていると、突如目に入ったものがありました。

カンパニョーロ ヴェローチェ グループセット ¥27,500

エルゴパワー、ブレーキ、クランク、FD、RD、BBの6点セットでこのお値段です。本当にこのお値段?と思いました。

しかも今は亡き5アーム、今や絶滅危惧種の銀色。

そして優美ではあるものの、今ほど有機的になる前の、2000年代初め頃のレースを見ていると出てくるような形状の部品群。

見た感じとしてRDには傷があり、エルゴパワーやクランクもそれなりに使われた形跡は写真からでも分かりました。

しかし、今を逃せば恐らく手に入らなくなる製品であり、買うしかないと思って購入しました。

 

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カンパニョーロのグループセット②組み付け

上記のような具合でなかば衝動買いし、必要な部品はあとから少しずつ揃えました。

シマノを組める程度の工具を既に持っている筆者が別で買ったのは、思い出せる限りだとチェーン、ワイヤー、カンパ用フリー、カンパ用スプロケ回し、10mmの極太アーレンキー(ウルトラトルククランクを固定するのに使う)くらいだったと思います。

ウルトラトルクBBの組み付けはシマノのスレッドBBを回す工具がピッタリ嵌合したので流用。

組み付けはエルゴパワー部分でのシフトワイヤーの取り回しに多少苦戦しましたが、それ以外はすんなり。

メーカーが違うとはいえシマノのコンポとやっていることは同じなので、シマノのコンポの仕組みを理解していて組んだ経験がある人であれば、差程問題なく組めるかと思います。

 

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カンパニョーロのグループセット③エルゴパワーの操作感

握り

言われ尽くされていることですが、握りはとてもよいです。比較対象は9000、5800、3400、2400の各STIレバー。

ブラケットの上に手を置いて、レバーに指が自然にかかります。程よい湾曲が指に引っかかる上、シマノのレバーのようにブレーキレバーが横に動いたりはしないので、指が滑る可能性をそれほど考えずにブレーキを握れます。

横幅は9000よりも細いです。細ければ良いというものではありませんが、よく言われるように手の小さい方でも握りやすいと思います。

ただ、面積が小さい分手のひらへの圧は大きくなるのか、多少手のひらが痛くなりやすい傾向はあるようにも感じます。

とはいえ大きな問題ではありませんし、よりエルゴノミクスに気が遣われている今の製品では改善されているものではないかと思います。

シフトレバー

ババババと多段シフトアップが出来るウルトラシフトではなく、1段ずつのパワーシフトです。

ワイヤーリリース、特に頻用するリアのシフトアップは特にダンシングしている時や、上ハンドルを持っている時にはシマノより押しやすいなと感じます。

適度な硬さを持ったカチンという感覚で、よく言われますが押していてくせになります。無意味に変速したくなるくらい。

使い始めのプラセボかなと思っていましたが、2年経っても割と無意味に変速したくなるので、そういう部品なのだろうと思います。(笑)

 

ワイヤー巻き取り、リアのシフトダウンは、適度な重さを持った湿った感じのテイストでレバーが動きます(表現が難しいですが)。

ヌメっと動く…という感じです。あの感触もそれはそれでシマノにはないもので、面白いです。

 

感性の面ですが、チェーンの動きとレバーがリンクしていて素直に扱えるなと感じます。言い換えれば、

①チェーンを小さい歯車に落とす時は、上からレバーを下に押し込む

②チェーンを大きい歯車に押し上げる時は、押し上げる方向にレバーを倒しこむ

という操作系で、チェーンの動きとレバーがリンクしていて直感的に扱いやすいということです。

直感的に扱いやすいというのは僅かながらでもストレスフリーさに繋がっているものと考えており、評価ポイントのひとつです。

 

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カンパニョーロのグループセット④ブレーキ

まず、見た目はとても美しいです。この大胆な肉抜きができるのはカンパニョーロだからだなと思います。

なお、肉抜きの奥に砂が溜まりがちなので掃除はなかなか手間がかかります。(笑)

使用感ですが、よく言われるようにコントローラブルです。立ち上がりからがつんと効くのではなく、握り込みにつれてしゅーっっと制動力が立ち上がります。

とはいえ絶対的な制動力が劣ることはなく、しっかりタイヤロックできます。

どうしようもない理由でフルブレーキしたことが1度だけありましたが、その時もしっかり止まってくれました。

ただ、握力あたりの効きは、9000世代に比べれば流石に分が悪いかなと思います。

筆者が握力低め(両手とも30kg台)なのもあると思いますが、ヒルクライムを繰り返していると9000世代のブレーキを使っている時より少し早く手が疲れてきます。

とはいえ、リリースに5年も開きのある製品、それも普及価格帯とハイエンドを同列に比較するのは流石に不公平であり、ヴェローチェのブレーキも時代と価格にしては充分すぎるものではないかと思います。また、最新のカンパのブレーキは、筆者使用のものより格段にグレードアップされていることでしょう。

 

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カンパニョーロのグループセット⑤変速

リア

RDの見た目は、プーリーゲージが丸く、本体も滑らかな形状で美しいです。

変速動作については、リアはシマノとの差を感じません。

親指を下に押し込めば小さい歯車にチェーンが落ちて、中指を内側に押し込めばチェーンが内側の大きい歯車に登ります。

踏み込みながらでも、嫌な音を立てつつではありますがしっかり変速します。



フロント

フロントディレーラーは、クイックリリースレバーをモチーフにしたカンパニョーロの社章が刻まれており、それだけで高級感を感じます。

クランクは5アームで、4アームを見慣れきった現代のサイクリスト視点では最早ノスタルジーを感じられるくらいで、こちらもまた優美です。

変速動作は、シフトダウンはいいのですがシフトアップがほんの時折もたつくかな…という程度です。一旦コツを掴めば変速に失敗することはほぼありません。

カンパニョーロのフロントシフトはトリムが切ってあるのですが、チェーンがアウターギアに載るタイミングをトリムの音で覚えておくと比較的ミスシフトが減るかなという印象ではあります。

 

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さいごに

いかがでしたでしょうか。

高嶺の花という印象も強いカンパニョーロですが、中古であっても構わない筆者のようなサイクリストであれば、割とお手軽に手にできたりします。

筆者としては、良い買い物をしたなと感じています。元々古い製品なので消耗品などがいつまで確保できるか怪しいですが、使える限りは使いたいと考えている次第です。

いつか…と思っているうちに憧れている製品がなくなってしまう事が多々あるのがこの業界の常です。皆様もよい製品に巡り会えたら、是非とも購入をご検討いただければと思います。

 

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2024年2月活動ログ

ピックアップ写真

活動ログ

  • 1日 レスト
  • 2日 Aペーサー25分
  • 3日 レスト
  • 4日 レスト
  • 5日 ジョグ10km
  • 6日 レスト
  • 7日 ジョグ10km
  • 8日 Zwift20分
  • 9日 Zwift10分強
  • 10日 Zwift30分
  • 11日 青葉山5本
  • 12日 8kmジョグ+1000m(3分10秒)
  • 13日 Zwift20分
  • 14日 向山3本
  • 15日 向山3本
  • 16日 Zwift20分
  • 17日 8kmジョグ
  • 18日 Zwiftアルプ 実走25km
  • 19日 向山3本
  • 20日 向山3本
  • 21日 体幹のみ
  • 22日 Zwift15分
  • 23日 Zwift1時間
  • 24日 Zwift45分
  • 25日 筋トレのみ
  • 26日 筋トレのみ
  • 27日 ジョグ4km
  • 28日 青葉山理学部まで3本
  • 29日 ジョグ3km

2024年1月活動ログ

ピックアップ写真

活動ログ

  • 1日 初日ライド30km、ズイフト300w20分
  • 2日 青葉山4本
  • 3日 ジョグ10km
  • 4日 青葉山3本
  • 5日 平地サイクリング10km
  • 6日 サイクリング35km
  • 7日 泉ヶ岳2本
  • 8日 ズイフト35分
  • 9日 中野栄までサイクリング
  • 10日 ズイフトレース(10分で退場)
  • 11日 ジョグ通勤、青葉山ショート1本
  • 12日 青葉山ショート3本
  • 13日 ジョグ10km
  • 14日 ズイフト アルプ1本
  • 15日 ジョグ8km
  • 16日 ズイフトSST23分、ジョグ6km
  • 17日 ズイフト アルプ1本
  • 18日 向山3本
  • 19日 向山4本
  • 20日 12kmジョグ
  • 21日 1kmスイム
  • 22日 通勤ジョグ
  • 23日 ズイフトAペーサー47分
  • 24日 ジョグ通勤
  • 25日 ズイフトBペーサー30分
  • 26日 ズイフト300w弱20分
  • 27日 ジョグ8km
  • 28日 青葉山3本
  • 29日 ズイフトレース一本
  • 30日 向山2本
  • 31日 レスト

【ロードバイク・初心者向け】鉄下駄ホイールとは?鉄下駄ホイールについて解説してみる話。

目次

ロードバイクの鉄下駄ホイール①はじめに

ロードバイクの鉄下駄ホイール②鉄下駄ホイールの定義

ロードバイクの鉄下駄ホイール③けして悪いことばかりではない鉄下駄ホイール

ロードバイクの鉄下駄ホイール④実際どれくらい違うのか

ロードバイクの鉄下駄ホイール⑤さいごに

 

ロードバイクの鉄下駄ホイール①はじめに

ロードバイクを始めてしばらくすると、ホイールについて気になる方も多いかと思います。

完成車に付属してくるホイールは、ハイエンドの一部の完成車を除けば、大概は比較的重量のあるエントリーグレードのホイールのことが多いです。

このような、主に完成車に付属してくるエントリーグレードのホイールを通称として「鉄下駄ホイール」と呼ぶことがあります。

今回はこの「鉄下駄ホイール」について、解説してゆきたいと思います。

 

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ロードバイクの鉄下駄ホイール②鉄下駄ホイールの定義

そもそもどのようなものを鉄下駄ホイールと呼ぶかですが、あくまで通称ですので明確な定義があるわけではありません

しかし、上記のとおりですが、完成車に付属してくるような比較的重量のあるホイールを指してこのように呼ぶことが多いように思います。

一昔前、リムブレーキの時代であれば鉄下駄ホイールの定番と言えたのがシマノの「R500」でした。

このR500と同等かそれ以下のホイールを鉄下駄…と呼ぶ方が多かった印象があります。

スペックにすれば、特段リムハイトが高い訳では無いホイールで、前後輪でほぼ2000g程度…というのが鉄下駄ホイールの基準だった…と言っていいかと思います。

 

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ロードバイクの鉄下駄ホイール③けして悪いことばかりでない鉄下駄ホイール

この鉄下駄ホイールですが、当然のことながらより高価で軽量高剛性なホイールと比較すれば、どうしても走行性能の面では一歩譲る部分があります。

しかし、鉄下駄ホイールは高価なホイールに劣らない部分もあります。この項では、鉄下駄ホイールの良さについて解説していきます。

鉄下駄ホイールの良さ①概して堅牢である

鉄下駄ホイールの良さのひとつが、概して堅牢である点です。

カーボンリムのホイールなどは扱いに一定の注意を要するものもありますが、鉄下駄ホイールは荒っぽい使い方でも早々簡単に壊れたりしません(勿論場合によりますが…)。

ロードバイクの扱いに慣れていない初心者の方には、そのような面でうってつけだと言えます。

 

鉄下駄ホイールはスポークが多いことから、一本くらいスポークが折れてしまってもただちに走行不能とはならないことが多い点などもメリットとして挙げられます。

筆者は逆走不能の日光いろは坂の登りの途中でスポーク折れを経験したことがありますが、そのとき使用していた鉄下駄ホイール(GIANT SPINFORCE)はスポークが折れたあとも中禅寺湖までの登り、そして日光駅までのくだりを問題なくこなしてくれました。

これがスポーク本数の少ない高価なホイールだと、こうはいかなかったかもしれません。



鉄下駄ホイールの良さ②補修しやすい

ミドルグレード以上のホイールだと、専用スポーク等を使用していることも多いです。一旦折れてしまうと取り寄せとなることも多く、筆者の例で言えばレーシングゼロのスポークを折ってしまったときは修理に何ヶ月かかかりました。

この点、鉄下駄ホイールは共通規格のスポークを使用していることが大半であり、たとえスポーク折れなどが発生しても街の自転車屋さんなどでも直せることがあります

振れ取りの技術さえあればDIYでの補修も可能です。そして、エントリーグレード故補修にかかる費用も比較的安価です。

このような点から、特に日本一周のような長期にわたる旅を行う場合などは、むしろ専用規格を使用していない鉄下駄ホイールのほうが向いていることさえあると思います。

▲鉄下駄ホイールは旅の強い味方です。

鉄下駄ホイールの良さ③低重心になる

あまり言われることはないように思いますが、鉄下駄ホイールの良さのひとつは「適度に重い」ことだと思います。ロードバイクは車体重量に対して乗員の重量が非常に重く、ただでさえ高重心になりがちな乗り物であり、始めたての方にとっては重心の高さに怖さを感じることがあると思います。

これは慣れの範疇ではありますが、足回りが軽いと高重心さに拍車をかけることになります。

そのような面で、車体のピーキーさを抑えて、いい意味で角のとれた走行性能に抑えることで、初心者の方でも扱いやすい車体にすることを実現しているのが鉄下駄ホイールの良さだと思っています。

▲ハイスペックな機材は勿論素晴らしいものですが、扱いにくい場合もあります。

 

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ロードバイクの鉄下駄ホイール④実際どれくらい違うのか

実際のところ、鉄下駄とよばれるホイールとミドルグレード以上のホイールは、どのくらいの違いがあるのでしょうか。

筆者は鉄下駄ホイールは勿論、ハイエンドのカーボンリムホイールからミドルグレードのアルミリムホイールも使ったことがありますが、フィーリングとしては鉄下駄ホイールとミドルグレード以上のホイールには大きな差があります。

専用スポークを使用しているミドルグレード以上のホイールと鉄下駄ホイールの大きな差のひとつがスポークテンションで、前者を知った脚で鉄下駄ホイールに乗ると、どうしてもぬるく感じられてしまうのは事実です。

ぬるく…というのは、撓む感じというか、踏んだ力がどこかに吸収されて推進力に変わっていないような感じです。

鉄下駄ホイールはリムと呼ばれる外周部の重さが重いのもあって、特に登りのように高出力を出し続けるシチュエーションではじわじわと差が響いてきます

踏めばパンと進むミドルグレード以上の完組ホイールに対し、鉄下駄ホイールだと後輪が全然ついてこないような感じを受けるのは事実です。

筆者は平地を頑張って走る機会はごく少ないですが、鉄下駄ホイールはスポーク本数が多いうえに丸断面のスポークであることもあり、その上リムハイトは低めなため、スポーク本数の少ないミドルグレード以上のホイールに比して空気抵抗は大きくなりがちです。

▲フルクラムのレーシングゼロ。鉄下駄ホイールと比べると、硬く、軽く、スパッと進みます。

調子やその他の条件が同じであれば間違いなくミドルグレード以上の完組ホイールのほうが速いのは事実です。

しかし、例えば平均速度が5km/h違うような懸絶した差ではなく、峠一本のTTなどでは調子の良し悪しでタイムが入れ替わる程度の差です。

筆者の例で言えば、アルミフレームに鉄下駄ホイールで10kg近い自転車で、東京は奥多摩の和田峠を走って出したベストタイムが15分09秒でした。

数年のギャップがありますが、カーボンフレームに1kgを下回るカーボンリムのホイールで組んだ、ほぼ6kgぴったりの自転車で走って、14分半でした。

実力はカーボンフレームで走ったときのほうが高いですが、機材の差というのは結局この程度のものです。もう少し体調が悪ければ、カーボンフレームを使ったとしてもアルミフレームを使用したときのタイムに負けていたかもしれません。

差が出るのは事実で予算が許す限り良い機材を使うほうが良いとは思いますが、体調や風向などの条件のほうが、よほどタイムを左右します。

 

 

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ロードバイクの鉄下駄ホイール⑤さいごに

いかかでしたでしょうか。

鉄下駄ホイールにも鉄下駄ホイールなりの良さがあります。また、ミドルグレード以上のホイールとの差は脚力で埋められることもあります

勿論予算があれば良いホイールに手を出すのもよいですが、鉄下駄ホイールでも自転車を楽しむことは十分に可能です。

鉄下駄ホイールだから…などとマイナスに思うことなく、持ち合わせの機材で、その良さをいかに引き出せるかを考えて、自転車を楽しんでいくのが大事だと思っています。

 

 

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